2ntブログ
ご訪問いただきありがとうございます。大人の女性向け、オリジナルのBL小説を書いています。興味のない方、18歳未満の方はご遠慮ください。
BLの丘
冬の珍客 同級会 7
2013-12-11-Wed  CATEGORY: 珍客
 出雲
さえちゃんからもらいました。お持ち帰りはしないでくださいね。

 安住が「後輩の子に言い寄られていた」と教えてくれたのは譲原だ。
 安住としては知られたくない過去なのだろうが。
 一度聞いてしまうと一葉も少しだけ興味がある。
 でも結局、曖昧に誤魔化された。
 過去を誤魔化したい人ばかりだったようだ。
 佐貫も恋人を失っていたし、成俊も傷があった。
 譲原も振られた時があって、栗本はようやく出会えた愛情に巡り合っている。
 誰もが、順風ではなかった経験者なのか。

 安住享利がとなりにいてくれて、朝比奈一葉は改めて幸せ感に浸る。
「享利さん…」
「どうしたの? 一葉が寄りそってくるなんて珍しいね」
 いつも恥ずかしくて自分から近寄れない。
 だけど、温泉という特別な場所が、一葉を奔放にさせてくれるのだろうか。
 そばにいたいと思わせる。
「お風呂に入ろう」と促したのは一葉だ。
 何も身につけない場所に向かう。
 安住の全ても、見られる。

 いつも施されるばかりだが、たまには、与えたいと思う。
 何が出来るかは分からないけれど。

 年上だから、悟るものもあるのだろうか。
 一葉の動きにすんなりと従ってくれる。
 大浴場とは違って、一緒にお風呂に入って、客室の狭いかもしれないけれど寄りそえる場所に落ちついて…。
 一葉からけしかけたことが、安住には本当に嬉しかったようだ。
 そんな幸せそうな顔が見られたら…。

 優しく後孔に指が入り込む。
 幾度も感じさせられた体験に、もっと心地よいものを浅ましくも早く望んでしまった。
「あ…、享利さん…」
「一葉から挿れてもらえるかな…?」
 湯船の中で、体を抱かれる。
 太腿を跨ったら、硬い勃起したものが狭間に当たった。
 自分の体を相手に、こんなになってくれるなんて…。
 自分から入れる…。
 もちろん恥ずかしさはあったけれど、なにより、嬉しさが上回って…。
「あ…っ」
「一葉…。ゆっくりでいいよ…。僕のほうが持っていかれそうだ…」
 悔しそうな、だけど喜びに満ち溢れる顔が見えたら、一葉の内壁が締まった。

 後輩の子より、安住を取りこめるだろうか。
 なんだか、一番平穏な人生を生きているような気がしてしまう。
 全ては、守られている周りがある。

 守られるだけではなくて、攻め込んでもみたい。
 だからこうして抱きついて、安住を翻弄したいのだろう。
 自分に夢中になってくれと思いを込めて…。

 幾度か揺すぶっただけで、体内の中で大きく膨らむものがあった。
「あっ、きょ…」
「一葉…っ」
 下から突き上げられる動きが加速する。
 我慢できないと、吐き出すための行為に火がついた。
 体の奥がすぐに熱くなる。
 自分だけのものだと、より一層締め付けた。
 荒い息とくちづけが注がれてくる。
 
「もっと僕を欲して…」
 安住から囁かれた言葉にはどこか焦りがあったようだ。
 好きなのに、安心できないのは、歳の差なのだろうか。
 繋がれる絆が、他の人よりも、薄そうに思えたから…。

「好き…」
 恋愛に不得手な一葉はその言葉を精一杯の気持ちで伝えた。
 経験値は少なくても、思う気持ちだけは負けない。

にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村
人気ブログランキングへ 
関連記事
トラックバック0 コメント4
コメント

管理者にだけ表示を許可する
 
第三弾は 安住と一葉♡(*..) ポッ
コメントけいったん | URL | 2013-12-11-Wed 11:53 [編集]
この恋人さんには あまり思い入れが強くない私です
安住&一葉CP推しの方には ごめんね~(^人^)

安住は どの攻めさんよりも 一番穏やかだし、一葉は 素直で可愛いのに…
う~ん、他のCPと違って 一波乱も 二波乱も無かったからかなー

今からでも 何か 波風が立つ事柄でも 起こしちゃいますか!?
嘘ダヨ~ン♪(≡∀≡σ)σアハハハハ
ほんと おだやか
コメントたつみきえ | URL | 2013-12-11-Wed 12:12 [編集]
印象は薄いのかな。
思い入れがなくってもいいですよ~。
波風がないふたりでしたね。
他の人が濃すぎるのでしょうか。

安心安全だからなのか、意外と人気があってびっくりしました。
拍手、本当にいっぱいもらっているのですよ。

今から波風?
いや、怖くて書けません。
この二人はこのまま、温泉の宿に浸かっていることでしょう。
幸せな温泉旅行(#^.^#)
コメントありがとうございました。


あら、そうなんだ
コメントちー | URL | 2013-12-11-Wed 19:33 [編集]
師匠はあんまりなんだあ。
私は、結構好きなのよ、この二人。
くっつくまで長かったし、一葉は箱入りだったし。
筑穂兄ちゃんとタメる位(笑)

確かに波乱万丈じゃないけど。
私は、安住さんの過去が知りたいなあ。
今度、一葉に内緒で教えてくれない?
あと、マコチャンのもー。
知りたいけど、口が固くてねー。この人達(笑)

あ、望さんにしこたま飲ませて聞いちゃう?
それが良い、それが良いと言いました。
佳史さんはついて来なくて良いからねー。
Re: あら、そうなんだ
コメントたつみきえ | URL | 2013-12-12-Thu 05:09 [編集]
ちーさま
おはようございます。

> 師匠はあんまりなんだあ。
> 私は、結構好きなのよ、この二人。
> くっつくまで長かったし、一葉は箱入りだったし。
> 筑穂兄ちゃんとタメる位(笑)

好き好きあるみたいですね。
じれったいと言われたくらいでしたから。
でも好きって言ってくださって嬉しいです。

> 確かに波乱万丈じゃないけど。
> 私は、安住さんの過去が知りたいなあ。
> 今度、一葉に内緒で教えてくれない?
> あと、マコチャンのもー。
> 知りたいけど、口が固くてねー。この人達(笑)
>
> あ、望さんにしこたま飲ませて聞いちゃう?
> それが良い、それが良いと言いました。
> 佳史さんはついて来なくて良いからねー。

望って職業柄 口が堅そうで、意外と軽いんですよね~。
まぁ、身内の中だから気がゆるんでいるんでしょうが。
それを佳史が押し留めています。
佳史ってば、酔わない薬でも飲んでいるんですかね(←あるか、そんなもの)
仔猫キラーの安住と、(先輩だっけ?に)振られた誠くんね…。
(どっかで書いたけれど、全然記憶にない…汗)
望を酔わせますか…。
なんでもしゃべってくれそうだよ。

需要があれば。
コメントありがとうございました。

トラックバック
TB*URL
<< 2024/04 >>
S M T W T F S
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -


Copyright © 2024 BLの丘. all rights reserved.