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BLの丘
白い色 24
2010-11-10-Wed  CATEGORY: 白い色
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。

ボディローションが襞に塗り込まれ、浅く指が入り込む。
少し引き攣る痛みがあったが、大翔は慌てることなく、入口をゆるく撫でた。
「本当は専用のが一番いいんだけど。今、無いからこれでごめん」
普段ではあまり聞かれることのない、低くこもった声音だった。
美祢に無理をさせないようにという気遣いがあるように思えた。
先程の『大丈夫だから…』というのも、大翔なりの自信なのだろう。

急ぐことなく大翔の指が奥へと押し広げるように潜っていく。
少しずつローションを足されて、滑りは確実に良くなっていった。
美祢にもこの行為に多少の慣れはある。
熱い吐息を幾度も吐きながら、内壁を擦る骨ばった指の感触を味わった。
ローションと指が馴染んで柔らかくなった粘膜の中を、何かを探すように動かされる。
探しあてられるまでに大した時間はかからなかった。
腰から背骨まで砕かれるような刺激が美祢を襲った。
「な、っぁあぁっっっ!!」
大翔は一度指の動きを止めて、美祢の戦慄が収まるのを待った。
ふいに乳首を転がすように舐められて蕾にきゅっと力が入る。
刺激よりも快感に凌駕されていく。

「ひろ…と…」
「うん、分かった。もっと気持ちいい思い、させてやるから」
抜けそうになる指にもう一本の指を添わせて、またゆっくりと入口を広げ始めた。
その指が3本になっただけで、美祢の小さな窄まりは目一杯引き伸ばされている気がした。
唇が震えて、話せるような余裕などとてもない。
吐き出す息と共に「あ、…あっ…」と小さな喘ぎ声が漏れるばかりだ。
時間は随分とかかっていたのだと思う。
指を根元まで入れられたまま、目尻に浮いていた滴を吸い取られた。
体内のイイところを幾度か掠められ、射精感に昂られていた美祢の手足は痺れたように自分の力でどうにもならなくなっているようだった。

入ってきた時と同じくらい、緩やかな動きで指の全てが抜けていく。
突然、空洞になってしまったような感覚を残され、だけどすぐに、両脚を抱えなおした大翔の蜜を零すくらいにまで成長した雄が宛がわれた。
それを見た瞬間、美祢の身体が大きく震えて竦んだ。
最初に目にした時よりも、自分の掌で包んでしまった時よりも、想像しえなかった巨根へと変化を遂げていたのだ。
一度膝から腕を離した大翔の掌が美祢の両手首を捕まえた。
大翔の首へと引っ張り上げられ、浮いた肩を太い腕で支えられる。
「この腕を離さないで」
胸板に密着させられるように抱きしめられて、耳元で囁かれた。
そして何度も肩や背を宥められて、「美祢、美祢…」と名前を呼ばれた。

大翔にぎゅっと抱きついたのを、それでいい、というように小さく頷いて、大翔の片腕が美祢の膝裏に再び回った。
大翔の余裕のなさそうな大きな吐息が一つつかれた後、硬いものが押し当てられてぐいっと挿いりこんでくる。
シーツに着いたままの背中がずりあがっていこうとするのを、美祢の肩に回った腕の力で戻されるようだった。
一つの呼吸の間をおいて、大翔のモノがまた動きを進める。
それは一気で、美祢は一瞬、息をするのを忘れた。
「ぁ、ああぁぁぁ―――っっ!!!」
上がった叫び声と、掴もうと大翔の背中に這わせた指は、痛みに必死で耐えようとした結果か…。
「美祢、あと少しだから、…そしたら待ってやるからっ」
切羽詰まった声で懇願する大翔の言う意味が全く理解できなかった。
だけどそこからまた勢いよく挿入された腰の動きに、大翔が途中で止めたことを知った。
「ああっ、あ、あぁぁっ…っっ!!!」
…壊れる…っ…。
美祢は本気でそう思ったくらいだ。
胸に膝が付くくらいに片足を押し倒されて、大翔のこめかみを流れた汗が、美祢の頬の上に落ちてきた。
「もう、うごかない、から…」
全てを入れ終えた、と、掠れた声を発しながら、大翔の湿った呼吸と舌が美祢の首筋に埋められる。
耳元で響く荒い息づかいを耳にしても、美祢がきつく収縮させてしまっていることで辛いのが分かった。
美祢の目から涙がボロボロと零れていく。
痛いとか悲しいとか、そんなことではなかった。
大翔の、背後に回った掌がぽんぽんと肩を叩いてくれる。
それから、啄ばむようなくちづけを何度か繰り返し、舌を差し込まれ美祢のを絡め取るような深いくちづけを交わした。
洩れる喘ぎ声も吐息も全て包み込まれる。
美祢が頷かない限り、きっと大翔は待ち続けるのだろう。
大翔の、”本当の優しさ”に触れられたようで、ただ胸がいっぱいになったのだ…。

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コメント

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No title
コメントかや | URL | 2010-11-10-Wed 09:21 [編集]
大翔くんは、本当に美祢ちゃんが大事なんだなあ、と思わせてくれる、優しいエチですね(*^_^*)
甘くて穏やかで、愛情に溢れていて。
エチに惚れる、って言うのもアリなんじゃない?と思いました。
エチって、その人の本質が出ますよね~。

リンクありがとうございました。
うちからも、リンクさせて頂きました。
これからも、よろしくお願い致しますm(_ _)m
Re: No title
コメントきえ | URL | 2010-11-10-Wed 11:51 [編集]
かや様
こんにちは。

> 大翔くんは、本当に美祢ちゃんが大事なんだなあ、と思わせてくれる、優しいエチですね(*^_^*)
> 甘くて穏やかで、愛情に溢れていて。
> エチに惚れる、って言うのもアリなんじゃない?と思いました。
> エチって、その人の本質が出ますよね~。

大翔の思いってのが、少しずつ表れてきたでしょうか。
愛情の寄せ方がちいとばかり、人とは違うんですよね。
エチに惚れる…うーん、素晴らしい展開だ!
本質、出るでしょうね。
まさに全てを晒す時。

> リンクありがとうございました。
> うちからも、リンクさせて頂きました。
> これからも、よろしくお願い致しますm(_ _)m

こちらこそ宜しくお願いします♪
コメントありがとうございました。
優しいなぁ大翔
コメントけいったん | URL | 2010-11-10-Wed 22:42 [編集]
何て 美祢思いの行為なんでしょうね。 
いつもの 我儘オレオレ(?)な 大翔とは 違うーー!

これは 美祢にとっては ヤバイのでは?
大翔を 擬似兄弟愛から 本当の恋愛に 変わるのは
あっという間かも!!
いや、もう そうなのかも~♪
大翔は どうかなぁ。
(^o^)ゞbyebye☆

Re: 優しいなぁ大翔
コメントきえ | URL | 2010-11-11-Thu 07:33 [編集]
けいったん様
おはようございます。

> 何て 美祢思いの行為なんでしょうね。 
> いつもの 我儘オレオレ(?)な 大翔とは 違うーー!

オレ様なだけじゃなかったんですねー。
美祢のことを大事にして、可愛がっていますよ。

> これは 美祢にとっては ヤバイのでは?
> 大翔を 擬似兄弟愛から 本当の恋愛に 変わるのは
> あっという間かも!!
> いや、もう そうなのかも~♪
> 大翔は どうかなぁ。
> (^o^)ゞbyebye☆

美祢の意識も変わっていくでしょうか。
兄弟であり、友人であり、…本当の恋人になれるか?!
大翔の気持ちもぼちぼち出していかないと…ですね。
コメントありがとうございました。
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