R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。
蠢く舌が口腔内をくまなく蹂躙していく。並びの良い歯列はもちろん、内側の頬の肉や上顎、まさぐられなかった場所がないくらいに、長く熱いくちづけだった。
どう返していいのかも分からず、掬われるままに舌を絡め取られる。
くちづけだけで充分なくらいに昂られることを知った。興奮の嵐が止まらない。
「はふ…っ」
零れた唾液を追うように、圭吾の舌が孝朗の口端を舐め上げる。
「いい?」
問われる事の意味が理解できずに「何が?」と聞きたかったのだが、声がでなかった。
覗きこまれた瞳がその質問を乗せる。
ひどく真面目な顔をした圭吾が少し辛そうな表情で孝朗を見ていた。
「タカ、抱いてもいい?」
今更…という問いに改めて体が、カッと熱くなった。孝朗の意思に任せるという態度で、頷けば自分から誘った、と言われそうな気恥ずかしさが生まれる。
だからといって、恋人となれば、自然な成り行きであることを、経験がないということだけで圭吾に我慢をさせたくもない。それにいつまでも先に進めない。
どうせならこれまでのように、強引なくらいの動きで奪いあげてほしかった。
「けい…」
「抱きたい…。タカを抱きたい…」
胸の内を吐露する切ない言葉が圭吾のこれまで耐えていたものを感じさせた。
ふわりと落ちてくる唇が額と瞼に触れる。
瞳を閉じていると、唇の動きと、布越しに伝わってくる圭吾の体温が染み渡ってくる。
正面から顔を見てしまえば言いづらかったことも、姿がみえなければ、自然と口から零れ落ちていく。
「ん…」
小さな返事を、吐息が重なる場所にいた圭吾が聞き逃すわけがなかった。
「愛してる……」
この先に進んでいくとさり気なく告げられるような、愛の囁き…。
衣類を脱がされる、それだけのことだけでも羞恥心を覚える。自分だけが…と思って圭吾の着ていたスエットをそっと引っ張るとクスリと笑われた。
「あぁ…」
こういったことを言葉にするのは苦手だった。いや、知らない…。
孝朗の思いを理解した圭吾が潔く脱ぎ捨てていくのを馬鹿みたいに眺めていた。
孝朗の華奢な体とは違って、脱いだ姿は想像以上に筋肉がしっかりとついていた。
少しの動きで腕や胸の筋肉の形が変わって見える。
そんな孝朗の視線を感じたのか、圭吾が苦笑する。
「見られるって恥ずかしいもんだな」
「あっ…」
慌てて孝朗が視線を反らすが、すぐに圭吾の肌が重なってきた。人の肌の温かさを初めて感じた。それが余計に興奮を運んでくる。
「ずっと、俺だけを見ていて…」
「圭吾…」
孝朗が良く知っている、包んでくれるような笑みが注がれてくる。
『全てを預けろ』と言っているような力強い眼差し。
柔らかなくちづけを幾度か繰り返される。
武骨な指が孝朗の体のあちこちを撫でまわす。体の輪郭を確かめるような掌を感じてこんな時、どうしたらいいのかと考えるが、もちろん浮かんでくるものなどない。
圭吾が呆れなければいい…と、それだけを願っていた。
圭吾に依存しているのは孝朗の方だったから…。
「ほんと、ほっせーのな…。美味いもん、もっと食わせて、太らせてやるよ」
「い、いーよ、べつに…」
マジマジと見つめてくる視線から逃れたく、顔を横に反らす。
耳を舐められて、響いてきた水音に体がゾクリとする。
首筋を這った圭吾の唇は喉仏を辿り鎖骨を通り抜けて、胸の尖りに着いた。
美味しいものの味見でもするかのように、ひと舐めされると、例えようのない痺れが背を走る。
「あんっっ」
思わず零れた声が、自分のものとは思えずに、孝朗は手の甲を口元に押し当てた。
変な声をあげるなんて、はしたないAV女優のようだという気持ちが孝朗の中にはあった。
「ここ、感じる?…タカ、声出していいから。つか、何の反応もなかったら、そっちの方がつまんねーんだけど」
口に当てた手の、手首を取られて剥がされた。
そういうものなのか…と孝朗は知らされる。
「自然のままでいいから。自分を作り上げることも我慢することもしなくていい。俺の前では、ありのままの姿でいて」
チュッと軽くくちづけをしてから、圭吾は再び胸の上へと移動する。
膨らみもない真っ平らな胸のどこがいいのかと、孝朗はふと思ったが、与えられてくる快感に思考はぼやけていった。
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またなんか、じらしぷれいっぽい…汗
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蠢く舌が口腔内をくまなく蹂躙していく。並びの良い歯列はもちろん、内側の頬の肉や上顎、まさぐられなかった場所がないくらいに、長く熱いくちづけだった。
どう返していいのかも分からず、掬われるままに舌を絡め取られる。
くちづけだけで充分なくらいに昂られることを知った。興奮の嵐が止まらない。
「はふ…っ」
零れた唾液を追うように、圭吾の舌が孝朗の口端を舐め上げる。
「いい?」
問われる事の意味が理解できずに「何が?」と聞きたかったのだが、声がでなかった。
覗きこまれた瞳がその質問を乗せる。
ひどく真面目な顔をした圭吾が少し辛そうな表情で孝朗を見ていた。
「タカ、抱いてもいい?」
今更…という問いに改めて体が、カッと熱くなった。孝朗の意思に任せるという態度で、頷けば自分から誘った、と言われそうな気恥ずかしさが生まれる。
だからといって、恋人となれば、自然な成り行きであることを、経験がないということだけで圭吾に我慢をさせたくもない。それにいつまでも先に進めない。
どうせならこれまでのように、強引なくらいの動きで奪いあげてほしかった。
「けい…」
「抱きたい…。タカを抱きたい…」
胸の内を吐露する切ない言葉が圭吾のこれまで耐えていたものを感じさせた。
ふわりと落ちてくる唇が額と瞼に触れる。
瞳を閉じていると、唇の動きと、布越しに伝わってくる圭吾の体温が染み渡ってくる。
正面から顔を見てしまえば言いづらかったことも、姿がみえなければ、自然と口から零れ落ちていく。
「ん…」
小さな返事を、吐息が重なる場所にいた圭吾が聞き逃すわけがなかった。
「愛してる……」
この先に進んでいくとさり気なく告げられるような、愛の囁き…。
衣類を脱がされる、それだけのことだけでも羞恥心を覚える。自分だけが…と思って圭吾の着ていたスエットをそっと引っ張るとクスリと笑われた。
「あぁ…」
こういったことを言葉にするのは苦手だった。いや、知らない…。
孝朗の思いを理解した圭吾が潔く脱ぎ捨てていくのを馬鹿みたいに眺めていた。
孝朗の華奢な体とは違って、脱いだ姿は想像以上に筋肉がしっかりとついていた。
少しの動きで腕や胸の筋肉の形が変わって見える。
そんな孝朗の視線を感じたのか、圭吾が苦笑する。
「見られるって恥ずかしいもんだな」
「あっ…」
慌てて孝朗が視線を反らすが、すぐに圭吾の肌が重なってきた。人の肌の温かさを初めて感じた。それが余計に興奮を運んでくる。
「ずっと、俺だけを見ていて…」
「圭吾…」
孝朗が良く知っている、包んでくれるような笑みが注がれてくる。
『全てを預けろ』と言っているような力強い眼差し。
柔らかなくちづけを幾度か繰り返される。
武骨な指が孝朗の体のあちこちを撫でまわす。体の輪郭を確かめるような掌を感じてこんな時、どうしたらいいのかと考えるが、もちろん浮かんでくるものなどない。
圭吾が呆れなければいい…と、それだけを願っていた。
圭吾に依存しているのは孝朗の方だったから…。
「ほんと、ほっせーのな…。美味いもん、もっと食わせて、太らせてやるよ」
「い、いーよ、べつに…」
マジマジと見つめてくる視線から逃れたく、顔を横に反らす。
耳を舐められて、響いてきた水音に体がゾクリとする。
首筋を這った圭吾の唇は喉仏を辿り鎖骨を通り抜けて、胸の尖りに着いた。
美味しいものの味見でもするかのように、ひと舐めされると、例えようのない痺れが背を走る。
「あんっっ」
思わず零れた声が、自分のものとは思えずに、孝朗は手の甲を口元に押し当てた。
変な声をあげるなんて、はしたないAV女優のようだという気持ちが孝朗の中にはあった。
「ここ、感じる?…タカ、声出していいから。つか、何の反応もなかったら、そっちの方がつまんねーんだけど」
口に当てた手の、手首を取られて剥がされた。
そういうものなのか…と孝朗は知らされる。
「自然のままでいいから。自分を作り上げることも我慢することもしなくていい。俺の前では、ありのままの姿でいて」
チュッと軽くくちづけをしてから、圭吾は再び胸の上へと移動する。
膨らみもない真っ平らな胸のどこがいいのかと、孝朗はふと思ったが、与えられてくる快感に思考はぼやけていった。
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またなんか、じらしぷれいっぽい…汗
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