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BLの丘
木漏れ日 51
2013-09-12-Thu  CATEGORY: 木漏れ日
昨日50話がupされております。

R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。


瀬見は鳥海を落ちつかせるように、いつもと同じ穏やかな笑みを見せた。
小さな尻を撫でた手は背中に戻り、両手で抱きしめられる。
今日、もう何度目か分からない唇へのくちづけは、最初からやり直すかのように、ゆっくりと鳥海を食み、優しく包んでくる。
湿った肌同士が密着し、下腹部に当たる熱棒はそのままに、やがて啄ばむ動きは、舌を掬い絡ませて深くなっていった。
まだ慣れないと分かるのか、瀬見はきちんと鳥海の息継ぎの間を開けてくれる。
瀬見の右手が鳥海の左の胸元の飾りに触れると、ピクンと身体が跳ねた。
唇を離さずに、親指の腹で力なく撫でられ、円を描きながら強弱をつけて押される。
抓まれると痛いのに、痺れが走るとすぐに離されて、何故か物足りなさが漂った。
タイミングを見ているかのように、何度も同じことが繰り返され、与えられる痛みは下半身に直結していく。
鳥海の分身も瀬見に当たるのを、二人とも理解して…。
瀬見はようやくくちづけを解いた。

「身体が冷えちゃうね…」
冷えるどころか、内側から沸き起こる熱を冷ましたいくらいだ。
ブンブンと横に首を振ると、瀬見はもう一度シャワーの熱を鳥海に当てた。
そして二人一緒に浴びては、バスルームを後にする。
バスタオルで軽く水滴を吸われ、鳥海の髪はわしゃわしゃと両手で拭われた。
「タオルドライじゃ、風邪ひいちゃうかな」
瀬見はどこか楽しげに言うが、少なからず、暴走を食い止めるための手段の一つなのだろう。
「こんなくらいで風邪なんか…。いつもぐしゃぐしゃなんだから、このままでいいよ」
こんなところで時間を無駄にしたくない。
言いたいことは分かるのか、またクスリと笑って、瀬見は手早く自分の腰にタオルを巻きつけてしまったが、もたついた鳥海は前に当てるのが精一杯だった。
背中を押されて出た部屋の中はまた一段と明るさを増したようだ。
家の中を下着一枚でうろつくことはあったとしても、他人の家、状況は違いすぎる光景に、これから始まることを宣告されているようで落ちつかなくなる。
短い歩数で戻った寝室は、リビングよりも薄暗くてなんだか安心した。

瀬見に促されるままベッドに仰向けになる。
手に持っていただけのタオルはすぐ取り払われて、同じく全裸になった瀬見が覆いかぶさってきた。
額に、瞼に、くちづけを落としてから、改めて覗きこんでくる瞳は至極真摯な眼差しをたたえていた。

「鳥海を大事にする…。永遠に俺は鳥海を愛し、鳥海のもとから離れず、鳥海のものだと誓うよ」
まるで何かの儀式のような言葉が、ジンと胸に響いてきた。
「うん…」
なんだか泣きたくなる気持ちになりながら、続いた唇に重なるくちづけは、鳥海から無駄なことを発させなかった。
先程の穏やかさが少しずつ剥がれ落ちていく…。

耳朶に吹きこまれる「鳥海…」という声が当たり前のものとして体に沁み通った。
重低音の声音はズンと全身に広がる。
耳の後ろから、首筋へと丁寧に両側を舌先で舐められ、途中、チュッと吸い上げられた。
鳥海では見ることのできない位置に何が起こったのか確かめることもできなく、瀬見の舌先は鳥海の胸へと下りた。
バスルームで弄られたところを見下ろされているのが分かると、鳥海も引きつけられるように視線を向けてしまう。
瀬見の指先が小さな粒をつまむ。
「あ…っ」
すでに与えられた感触が痛みよりも快感となって甦ってくる。
「赤くなってる。鳥海はどっちが感じやすいのかな…」
言い終わるよりも早く瀬見は唇で食んで舌先でつついた。
まだ湿り気の残る肌に与えられる唾液の感触がじわっと広がっていく。
思わず声を上げてしまいそうになっては、唇を塞ぐために手の甲が動く。
それを瀬見に止められた。
片手だけでもシーツの上に縫いとめられる。そうされるともう片方の手まで動かなくなるのだから不思議だ。
「鳥海、聞かせて…」
「や…っ」
目を閉じて震えるように首を振る。
「俺だろ?」
相手が誰なのか、何があっても鳥海を嫌わないと言葉に込められる。
いつも感じさせられる『正直な鳥海のまま』でいていいと。

小さな粒はジンジンとしてきて、明らかにこれまで感じたことのないものだった。
甘噛みされて、もう痛いのか気持ちいいのかも分からなくなってくる。
鳥肌が立ってくる。…でもそれは嫌悪じゃない。
「膨らんだ…」
瀬見の満足げな声が響いた気がして、瞼を上げた。
見えたのは、執拗にいじくりまわされた左胸の粒。
同時に見えてしまう右の胸にも、なんの刺激もなかったはずなのに、普段よりも色づいている気がしたが、それとは全く異なった物体として鎮座していた。
自分の体なのに、とても卑猥だ。
「あっ、瀬見さん…っ」
右胸に伸びる手を掴んでしまう。
瀬見は肌をじっとりとさせながら、「同じにしなきゃでしょ」と言い、そう言われたらそうなのかと納得してしまう。
鳥海は目を閉じて与えられる快感を享受した。
ジクジク疼く下半身がある。
膨張した先端から透明な滴が浮かんでは垂れていくことにも、鳥海は気付けずにいた。


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コメント

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うー
コメントちー | URL | 2013-09-12-Thu 06:30 [編集]
おはようございます。
瀬見ちゃんのプロポーズも無事に終わったし。
後は、気が付いたら朝だったとか・・・
ダメだよね、みんな待ってるよね。
第一、きえちんがノリノリ(違う?)だもんねぇ。
はあ。

鳥海くん、痛くないは嘘だからっ。
みんな痛そうだよー。慣れてても。
それでも、好きな人と結ばれたいんだよねぇ。
遠い昔にあったような・・・
まあ、瀬見ちゃんは百戦錬磨、海千山千だから(笑)
頑張れ、鳥海くん。


若美お兄ちゃんのお店にて。

に「くそー、瀬見のヤツ。許さん、俺は許さない」
わ「気持ちは、良くわかりますよ」
ゆ「俺もっ。あのチカンヤローって思ったもん」
ち「俺は、まだ子供なのにって・・・泣」
の「泣かない泣かない。良い子良い子←お気楽兄」
駆「弟なんて手がかかるもんです」
征司「まったくですね。でも、可愛いんですけどね」
和「・・・・・・(ひなは外に出さなくて正解)」

まだまだいたような気がするけど、兄ちゃん達。
(あ、野崎兄は意図的に出してません!)
にぃ、兄ちゃんはみんな?そうやって強くなるのだ。
頑張れ、にぃ。
オウチにはエクレアが美味しいチョコを纏って待ってるよ。多分。

「お母さん、見てみてー。可愛いね、バニラとビター」
「あら、本当にねぇ。あんなにくっついて」
「今日は、誰もいないから一緒に寝ようかな?」
「ダメ、お母さんが連れてくの」
「えー!ダメ、ダメダメ~」

待ってないみたい。
今日は 真夏なみに暑いのに ここも…ホット!ホット!
コメントけいったん | URL | 2013-09-12-Thu 14:51 [編集]
瀬見に 此処まで言わせちゃう鳥海に 完全に完敗!
いやぁ 勝手に ライバル視して 勝手に玉砕したんだけどね(〃_ 〃)ゞ ポリポリ

瀬見と鳥海が ((o(▽ ̄*)oドキドキo(* ̄▽)o))な時間を過ごそうとしている時に 「兄ちゃん’s」は 集まって 小姑よろしく 本音を吐き出したいたんだね。(笑)

ちーさんは、「兄ちゃん’s」の写真を いっぱい撮ったかな?
☆。.:*☆パシャッパシャ☆*:.。☆Σ[ ◎ ]}・ω・〃)ポッ


Re: うー
コメントたつみきえ | URL | 2013-09-12-Thu 15:28 [編集]
ちーさま こんにちは~。

> 瀬見ちゃんのプロポーズも無事に終わったし。
> 後は、気が付いたら朝だったとか・・・
> ダメだよね、みんな待ってるよね。
> 第一、きえちんがノリノリ(違う?)だもんねぇ。

気がついたら朝だった…(←やってみたい)
いやぁ。なんでしょうね。なんでこんなに長引いているんだか。
久し振りだからかしら?!

> 鳥海くん、痛くないは嘘だからっ。
> みんな痛そうだよー。慣れてても。
> それでも、好きな人と結ばれたいんだよねぇ。

(^_^;) 瀬見ってばどんな手を使う気なんでしょうか。
自信満々そうですが、すでに予想外な動きを見せられていますしね。
嫌な情報は先に耳に入れない。
夢だけを見させているんでしょうね。
うまく手なずけている現在です。

> 若美お兄ちゃんのお店にて。
>
> に「くそー、瀬見のヤツ。許さん、俺は許さない」(←にぃだとすぐ分かった)
> わ「気持ちは、良くわかりますよ」(←若美兄ちゃんか…)
> ゆ「俺もっ。あのチカンヤローって思ったもん」(←…湯田川?…しかいないよね…)
> ち「俺は、まだ子供なのにって・・・泣」(←筑穂かぁ)
> の「泣かない泣かない。良い子良い子←お気楽兄」(←スッゴク考えた…。能生ね。そう、いたなぁ)
> 駆「弟なんて手がかかるもんです」(←こちらも誰か分からなかった 汗)
> 征司「まったくですね。でも、可愛いんですけどね」(←良く分かるなぁ…と感心しました 平伏)
> 和「・・・・・・(ひなは外に出さなくて正解)」(←いわずと知れた和紀だねぇ)

ちーさま、本当にすごいです。
うちの息子が一体何人いるのかと…。その中の兄弟関係まで見事把握されているなんて~。
え?! 他の兄?!
そんなもの、私が分かりませんから、思い出されても困ります。

> オウチにはエクレアが美味しいチョコを纏って待ってるよ。多分。(←爆)

全身チョコまみれの藤里がすぐに脳裏に浮かびました(笑)
でもバニラとビターに夢中だったようで…。
にぃは甘いものに興味がないわけではないのでしょうが…。
この嫁、肝が座っております。

コメントありがとうございました。
Re: 今日は 真夏なみに暑いのに ここも…ホット!ホット!
コメントたつみきえ | URL | 2013-09-12-Thu 15:37 [編集]
けいったんさま こんにちは~。
暑いですね~。
夏が去ったはずなのに、こちらも夏に戻っていく…。
(これはなに? うちの粗大ゴミが遅れての夏休みに明日から入るからなの?!
今頃6連休なんていらないわっ.・゜゜・(/□\*)・゜゜・)

> 瀬見に 此処まで言わせちゃう鳥海に 完全に完敗!
> いやぁ 勝手に ライバル視して 勝手に玉砕したんだけどね(〃_ 〃)ゞ ポリポリ

瀬見の本気度がどんどんと表れていきますね~。
けいったんさまもとうとうお諦めになられた模様。
(無駄な努力、いっぱいしたのにね ←)

> 瀬見と鳥海が ((o(▽ ̄*)oドキドキo(* ̄▽)o))な時間を過ごそうとしている時に 「兄ちゃん’s」は 集まって 小姑よろしく 本音を吐き出したいたんだね。(笑)

そのようです(笑)
みんなそれぞれの立場とかありますけれど、弟のことを良く分かっている存在だから納得もしているんでしょう。

コメントありがとうございました。
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