微妙にR15くらいあります。閲覧にはご注意ください。
シアタールームの鍵をかけたのは、万が一母が起きてきても多少の時間を稼ぐためだろう。
ソファは父が寝転がって時を過ごせるほど大きなものだったし、ベッドにもなる。
父の前で裸になることは慣れたはずなのに、珍しく戸惑いが生まれる。
それが恋心からくるものなのかも、海斗には判断がつかない。
ただ、優しく熔かしてもらえることだけははっきりと分かるから、海斗は何もかもを忘れられる”あの行為”に堕ちたかった。
大判のバスタオルを敷かれた後、生まれたままの姿にされた海斗は、端にちょこんと座ってみたが、父から伸びた手で両足をソファの上へと上げられる。
脇に腰かけた父は、仰向けになった海斗の体を指先でスーと撫でながら、肉質を味わうように弾力を確かめていた。
「この前見た時よりも、ずっといい体になっている。美味しいものを食べてストレスも取り除かれて、丹念に育て上げられている仔牛のようだな」
育てている人間が誰なのか、父の言葉の裏に隠されているようだった。
それは嫉妬なのかもしれない…。
そう思えると不思議と嬉しかった。
「何もないから…」
実際、ご近所さまとはキス止まりだった。
海斗にすれば、そんなものは挨拶程度だったし(もちろん嫌いな人間からは嫌だけど)、今まで多数の人間と関わってきたことを父は知っていたから隠す必要もない。
でも、『丹念に育ててくれている』人とのことを話してしまった今、なんとなく言い訳じみた言葉が口をついた。
今更父にとっては関係のない話なのだろうと思うのに…。
鳥羽に対する想いを抱えながら、それでも父に縋ってしまうのは、絶対的な安心感がここにはあるから。
意味は違っても、心と体を存分に愛してくれる。
安らぎ、だった。
ゆるくウェーブのかかった髪を撫でられ、そっと近づいてくる唇を視界に入れて海斗は瞼を閉じた。
唇に触れる温かな感触。
労わるような優しい動きは有馬にも似ている…と思った。
火傷をした時に甘えて堕ちていこうとする海斗を慰めてくれた時から、有馬とは体に触れる程度のスキンシップ以外はなかった。
代わりに、鳥羽は唇にこそ触れないものの、幾度かさりげないキスを送ってきた。
体を重ねることはもちろん、こうして口腔を愛撫されることも久し振りだ。
キスには『思われている』という感情が見えるようで海斗は好きだった。
絡め合わせた舌を強く吸われ、また戻ってきては頬肉まで喰われるようになぞられる。
「は…っ…ぁ…」
ようやく唇を離してもらったとき、これだけですでに海斗は充分なほど興奮を纏っていた。
けど、二人をつないだ透明な糸が切れてしまうことに不安を抱えて、もう一度口付ける。
あたりまえのように受け止めてくれる腕。
…あぁ…、そう、この腕…、この体温…。
初めて興奮を貰った時のことを、今でも鮮明に思い出す。
あの時から自分はこの体に虜で、似たような人間を探していた。
父は自分のものにならないと分かっていたから…。
何よりも母の幸せを望んだから…。
何があっても守ってくれるような人…。
心が揺れ動いたのは、現実として起こった事件の中での、逞しい動き。
『鳥羽健太』…。
手に入らないのなら、逃げるところは一つしかない…。
だが、どっちを向いたって、最終的には『一人』になる恐怖。
今はまだ父がいてくれる。
それを失う時、何を思うのだろうか。
奈落の底に落されるようで、海斗は震えながら父に縋るしかなかった。
にほんブログ村
何で私が書くとこんなにシリアスになっちゃうんだろー?????
自分の人生まで暗くなりそうだ…。
だから反動で『ヤギ』とか『牛』とか出るんだよ~ぉ。
検索ワード「スリーサイズ」で来られた方…。
たしかにうちには『サイズ』と名のつくモノ(カタカナって意味深だな~)がありましたけど。
アレのスリーサイズとかあるのかなぁ。(どんな基準なんだろう…)
Low High Max とか?! (すみません、英語、不慣れなもので…)
シアタールームの鍵をかけたのは、万が一母が起きてきても多少の時間を稼ぐためだろう。
ソファは父が寝転がって時を過ごせるほど大きなものだったし、ベッドにもなる。
父の前で裸になることは慣れたはずなのに、珍しく戸惑いが生まれる。
それが恋心からくるものなのかも、海斗には判断がつかない。
ただ、優しく熔かしてもらえることだけははっきりと分かるから、海斗は何もかもを忘れられる”あの行為”に堕ちたかった。
大判のバスタオルを敷かれた後、生まれたままの姿にされた海斗は、端にちょこんと座ってみたが、父から伸びた手で両足をソファの上へと上げられる。
脇に腰かけた父は、仰向けになった海斗の体を指先でスーと撫でながら、肉質を味わうように弾力を確かめていた。
「この前見た時よりも、ずっといい体になっている。美味しいものを食べてストレスも取り除かれて、丹念に育て上げられている仔牛のようだな」
育てている人間が誰なのか、父の言葉の裏に隠されているようだった。
それは嫉妬なのかもしれない…。
そう思えると不思議と嬉しかった。
「何もないから…」
実際、ご近所さまとはキス止まりだった。
海斗にすれば、そんなものは挨拶程度だったし(もちろん嫌いな人間からは嫌だけど)、今まで多数の人間と関わってきたことを父は知っていたから隠す必要もない。
でも、『丹念に育ててくれている』人とのことを話してしまった今、なんとなく言い訳じみた言葉が口をついた。
今更父にとっては関係のない話なのだろうと思うのに…。
鳥羽に対する想いを抱えながら、それでも父に縋ってしまうのは、絶対的な安心感がここにはあるから。
意味は違っても、心と体を存分に愛してくれる。
安らぎ、だった。
ゆるくウェーブのかかった髪を撫でられ、そっと近づいてくる唇を視界に入れて海斗は瞼を閉じた。
唇に触れる温かな感触。
労わるような優しい動きは有馬にも似ている…と思った。
火傷をした時に甘えて堕ちていこうとする海斗を慰めてくれた時から、有馬とは体に触れる程度のスキンシップ以外はなかった。
代わりに、鳥羽は唇にこそ触れないものの、幾度かさりげないキスを送ってきた。
体を重ねることはもちろん、こうして口腔を愛撫されることも久し振りだ。
キスには『思われている』という感情が見えるようで海斗は好きだった。
絡め合わせた舌を強く吸われ、また戻ってきては頬肉まで喰われるようになぞられる。
「は…っ…ぁ…」
ようやく唇を離してもらったとき、これだけですでに海斗は充分なほど興奮を纏っていた。
けど、二人をつないだ透明な糸が切れてしまうことに不安を抱えて、もう一度口付ける。
あたりまえのように受け止めてくれる腕。
…あぁ…、そう、この腕…、この体温…。
初めて興奮を貰った時のことを、今でも鮮明に思い出す。
あの時から自分はこの体に虜で、似たような人間を探していた。
父は自分のものにならないと分かっていたから…。
何よりも母の幸せを望んだから…。
何があっても守ってくれるような人…。
心が揺れ動いたのは、現実として起こった事件の中での、逞しい動き。
『鳥羽健太』…。
手に入らないのなら、逃げるところは一つしかない…。
だが、どっちを向いたって、最終的には『一人』になる恐怖。
今はまだ父がいてくれる。
それを失う時、何を思うのだろうか。
奈落の底に落されるようで、海斗は震えながら父に縋るしかなかった。
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何で私が書くとこんなにシリアスになっちゃうんだろー?????
自分の人生まで暗くなりそうだ…。
だから反動で『ヤギ』とか『牛』とか出るんだよ~ぉ。
検索ワード「スリーサイズ」で来られた方…。
たしかにうちには『サイズ』と名のつくモノ(カタカナって意味深だな~)がありましたけど。
アレのスリーサイズとかあるのかなぁ。(どんな基準なんだろう…)
Low High Max とか?! (すみません、英語、不慣れなもので…)
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あ、テンプレートが変わってるー
なんだか涼やかな感じですね
猛暑続きの反動?
9月ですものね
新学期だし、気分を変えて?
お父さん、帰ってそうそう息子さんの不調に気がついたのですね
満たされない心と体に
お母さんいるのにねー
なんか普通とちょっと違ってるかもしれないけれど
これでリフレッシュして戻れるのかな海斗くん
なんだか涼やかな感じですね
猛暑続きの反動?
9月ですものね
新学期だし、気分を変えて?
お父さん、帰ってそうそう息子さんの不調に気がついたのですね
満たされない心と体に
お母さんいるのにねー
なんか普通とちょっと違ってるかもしれないけれど
これでリフレッシュして戻れるのかな海斗くん
甲斐様
こんばんは~。
> あ、テンプレートが変わってるー
> なんだか涼やかな感じですね
> 猛暑続きの反動?
えぇ、そんな感じかも。
毎日暑すぎて、さわやかなものを求めました。
せめてここくらいは…。
> お父さん、帰ってそうそう息子さんの不調に気がついたのですね
> 満たされない心と体に
> お母さんいるのにねー
> なんか普通とちょっと違ってるかもしれないけれど
> これでリフレッシュして戻れるのかな海斗くん
全然さわやかじゃないよ、こっちは…。
でもさすがパパ。
血はつながっていなくても気づいてしまうあたり、愛情いっぱいあるんでしょうね。
こんなかたちでもリフレッシュ?!
よい夏季休暇になればいいんですけど…。
コメントありがとうございました。
こんばんは~。
> あ、テンプレートが変わってるー
> なんだか涼やかな感じですね
> 猛暑続きの反動?
えぇ、そんな感じかも。
毎日暑すぎて、さわやかなものを求めました。
せめてここくらいは…。
> お父さん、帰ってそうそう息子さんの不調に気がついたのですね
> 満たされない心と体に
> お母さんいるのにねー
> なんか普通とちょっと違ってるかもしれないけれど
> これでリフレッシュして戻れるのかな海斗くん
全然さわやかじゃないよ、こっちは…。
でもさすがパパ。
血はつながっていなくても気づいてしまうあたり、愛情いっぱいあるんでしょうね。
こんなかたちでもリフレッシュ?!
よい夏季休暇になればいいんですけど…。
コメントありがとうございました。
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