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BLの丘
策略はどこまでも 39
2009-08-07-Fri  CATEGORY: 策略はどこまでも
なんでこんなことになっちゃっているのか、那智には理解ができなかった。
決して広いとはいえないバスタブにぬるいお湯が張られ、久志の腿に跨って浸かっていた。向かい合わせにされ、恥ずかしさに顔を上げられなかった那智は久志の肩に額を乗せたままだった。
久志の首に回した腕に、自然ときゅっと力が込められると、久志が困ったように低い声を響かせた。
「煽ってんの?」
「ばか…」
まだ夕食の時間にだって早いというのに、なんでお風呂に、しかも久志と一緒に入っているんだか…。
那智は肩口に顔をうずめたまま、久志の手口に捕まった自分を呪っていた。



家に帰りつくなり、玄関先でいきなり唇を奪われた。
「すっげー、ムカつく」
キスの合間に久志が唸る。まるで噛みつくように舌先を引っ張られ、痺れるような口腔内の愛撫が続いた。
「…んっ…!」
那智が戸惑いの声を上げようとも久志は容赦なく那智を弄った。
すでに久志に慣らされた身体がわずかな指先の動きにすら簡単に感じた。
「あ、…、んっ、だめだって、こんなとこ…で…」
まだ靴だって脱いでいない。
与えられるだけの絶妙な舌の動きに、思わず那智の唇が震えた。

「俺は安住の前でこうしたかったんだ。あんな奴に気なんか許しやがってっ。我慢してやったんだから少しは堪能させろ」
だからってリビングまでだってあとちょっとじゃないか…。
その距離すらもどかしいといった感じの性急な久志の動きが怖いくらいだ。
グイッと大きく首筋を反らされ痛いほどだった。両頬を久志の両手に包まれて那智は顔の動きを封じられた。
ぴちゃぴちゃと音をたてて吸われ、那智の羞恥心が煽られる。

「…は…ふ…んっんっ…」
思わず漏れる自分の声に、玄関の外を歩いていく人の足音が重なる。
それが更に那智の焦りを生んだ。
「ね、…だめ…、聞こえちゃう…」
「那智が声を出さなきゃいいんだよ。それとも声出したい?」
この上ない意地悪な質問を述べながら、久志の低い声が耳元で囁かれた。その声だけで充分に反応してしまう…。
ゾクリとくる声は一種の攻め道具みたいだった。
再び、ちゅっと音を立てて軽く唇を吸った久志が那智の大きな瞳を覗き込んだ。
「ここでしたい?お風呂入りたい?好きなほう、那智が決めていいよ」 (←二択かよ…)


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短いと思った方、ごめんなさい。
ヒサシくん、勝手に動かないでもらえるかなぁ…(ーー゛)って感じです。
ストック切れたし、どぼじよ(汗
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コメント

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コメントチロ | URL | 2009-08-07-Fri 12:19 [編集]
いつも楽しみにしていま~す。
Re: タイトルなし
コメントきえ | URL | 2009-08-07-Fri 13:18 [編集]
チロ様

ご訪問いただきありがとうございます。
コメいただけて本当にうれしいです♪

最近、勝手に動きだされちゃって困ってますが…。
とくにヒサシくん、……

ご訪問いただいている方のご満足を得られるようにがんばりまーす。

ぜひぜひまた遊びにいらしてくださいね。
p様
コメントきえ | URL | 2009-08-07-Fri 15:01 [編集]
ご訪問いただきありがとうございます。

萌え…ありましたか…????

ヒサのお仕置きプレイのはずが…
私には書けなかったようで…

えぇ、次
どうするの~っっ!?

コメントありがとうございます。
またぜひいらしてください。
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