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BLの丘
ただそこにいて 64
2011-10-27-Thu  CATEGORY: ただそこにいて
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。


「あぁ――っ!!」
白濁を飛び散らす俊輔だったが、堪えた吉賀はそのまま俊輔の中にとどまっている。
ドクドクとした力強さを体内で感じる。
「はっ、あ…、…っ…」
呼吸を乱す俊輔の顔を真正面から見つめられて、少しばかり居心地の悪さを感じた。
伊佐との関係がバレた今、何て吉賀に説明したらいいのだろうか。そして赦されるのだろうか…。
「よし…」
苦しそうに眉間を寄せた吉賀が俊輔に覆いかぶさってくる。
唇を合わせられ、潜り込んできた舌が絡みついた。
「んっ…っ」
強く吸い付かれる動きには、これまでの控え目さが消えていた。

ようやく口を離してもらえた時には息が上がり、話すこともままならない。
「俺が悪いのは分かってる…っ!俊輔にここまでさせたの、俺だからっ!」
悔しさを滲ませた顔で、それでも戻ってきてくれて良かった、と続けられた。
伊佐の元に行かなかったら、こうして繋がることすらできなかったのを、吉賀自身が身にしみて分かっているのだろう。
俊輔はブルブルと顔を横に振ることで、違うと訴えた。
確かに、確かに伊佐に抱かれることはあったけれど、共に在りたいと思うものではなかった。
一時的な癒し手を求めただけにすぎない。
「よし…、…好き…」
そう言うのが精一杯で…。その瞬間体内で一層質量が増す。
「んぁっ」
「俺も、ちょっと持ちそうにない…」
一度止めた動きを吉賀は再開させる。
ゆっくりと引き抜き、擦りつけるように戻してくる。放出した後だというのに、降り注がれる愛情を感じるからなのか、俊輔もまた力をつけ始めた。
詳しく話すのは今の行為が終わった後でもいいだろう。
どこまで話をして、どこまで受け入れてもらえるのか…。
だが、こうまでして結びついた自分たちの絆は、簡単に解れないだろうと思えるものがある。

ゾクゾクと背筋を這いあがってくるもの。絶え間なく揺すぶられる体の奥で、痛みや苦しさをはるかに凌ぐ快楽が生まれる。
吉賀と共にこれを味わえて良かった…と、それだけは必ず伝えようと、俊輔は思いながら二度目の快感に酔いしれる。
重なる体の熱さ、繋がる気持ち。何もかもが心地良い。

「あっ、あっ、…っ…」
「俊…、も、い?…このまま…いい?」
何のことだか分からないが、ひたすらコクコクと首が縦に揺れる。
また動きを激しくした吉賀の張り出した部分が強く俊輔の弱い個所を擦った。
一気に襲ってくる射精感に抗おうと、きゅうっと力を込めると、吉賀が辛そうに「…っんっ…」と呻く。
俊輔の雄を吉賀の手に包まれては、それ以上の抵抗もきかない。
「あぁぁぁ――っ」
体の中に熱い体液が注がれるのを感じた。俊輔もまた飛沫を撒く。
二人して荒い呼吸を繰り返し、ぐったりと倒れこんできた吉賀を抱きとめた。
抱きつきたいと思えるのも吉賀だけだ…。

汚れた体をそのままに、しばらく狭いベッドの中で肌を重ねていた。
体を起こした吉賀が、ゆっくりと性器を抜きにかかる。それと一緒に体内から流れ出てくる存在に体を硬くする。
吉賀の力によって足を閉じることなどできず、溜め込むことのできなかった体液は溢れだし、しっかりと吉賀の視界に入った。
「…っ!」
「や、…らし…」
「吉賀っ!!」
排泄を見られた気分だ。
羞恥で顔を染める俊輔をそのままに、ティッシュボックスを引き寄せると、零れた分を拭きとってくれる。
おむつ替えでもされているようで、「もう、いいっ。自分でするっ」と抵抗する俊輔なのだが、人の言うことなど聞いてくれない。
そういえば伊佐はお風呂に入れてくれたっけ…とふと思い出したが、寮の狭い浴室に、洗い場にだって二人入るのは無理だろうと思考が働く。
こんなにあちこちが汚れるものだったのだと改めて気付いた。
「吉賀…、お風呂、入る…?」
「あぁ、そうだな。俊輔、起き上がれる?」
「うん…」
頷いて上半身を上げようとしたものの、腰にくる鈍痛に眉をしかめた。
「っつぅ…っ」
「え?」
心配げに吉賀が俊輔を覗きこんだ。また傷つけたのではないかという焦りなのか…。
「平気?大丈夫か?」
行為の後の気だるさや異物感が残ることは承知していたが、この痛みまでは経験がない。
「…ん…、たぶん…。初めてだから、ちょっと、良く分からなくて…」
「『初めて』?」
俊輔のぽつりとした一言に、吉賀は即座に反応した。

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コメント

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No title
コメント甲斐 | URL | 2011-10-27-Thu 22:49 [編集]
「『初めて』?」
そうですよ
やっぱりわかってませんでしたね
まあ、彼も初めてですもの仕方ありません

でも、あんなにドロドロぐちゃぐちゃになっちゃって
きれいきれいにしたいのにー
お風呂ないしー
二人とも
後先考えずに盛ってはいけません


Re: No title
コメントたつみきえ | URL | 2011-10-28-Fri 10:24 [編集]
甲斐様
こんにちは。

> 「『初めて』?」
> そうですよ
> やっぱりわかってませんでしたね
> まあ、彼も初めてですもの仕方ありません
>
> でも、あんなにドロドロぐちゃぐちゃになっちゃって
> きれいきれいにしたいのにー
> お風呂ないしー
> 二人とも
> 後先考えずに盛ってはいけません

どちらも初めてですからね~。
分からなくても仕方ないかも。
一応、各お部屋にお風呂はあるんですよ。
だからぐちゃぐちゃになってもどうにかなります。
単に俊輔は伊佐の家と比べちゃっただけかな。
お部屋にないのは洗濯機。
えぇ。洗濯物、いっぱい抱えて共同使用の場所へと行けばいいと思います。
コメントありがとうございました。
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