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BLの丘
乱反射 32
2012-11-07-Wed  CATEGORY: 乱反射
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。


初々しさはそこかしこに見られる。
自分からくちづけてみたり、誘ってみたりするくせに、まだ慣れない羞恥心をしっかり持っている。
そのギャップが余計に可愛さを思わせてくれる。
抱きこんでは幾度も顔中に唇を落とした。
僅かな動きですら感じるものがあるのか、収縮を繰り返す熱筒に、あつみもこれ以上待つのは辛かった。
「真室、動くよ…」
あつみの首にぎゅっと抱きついたままで、ひとつの頷きを見せた。
ゆっくりと抜き、またゆっくりと戻していく。
緩慢な動きを繰り返す間、耳元に響く激しい息づかいがあった。
「あっ、あっ、はっ、…っんっぅんっ」
この前よりもきゅうきゅうと締め付けてくる感じがした。胎内の膨らみを嫌でも擦っていく。
「やっ、だめっ…。…感じ、すぎちゃ…っ」
「まむ…っ、緩めて…っ」
…たぶん…、視界がない分、全身で感覚を味わってしまっているのだろう…。
それに一度目にしてしまった光景が、色々な妄想をかきたてているのか…。
一度動きを止めて、あつみは顔をあげては、真室のくちびるを自分の唇で塞いだ。
舌を掬い取って、絡めて…。やがて苦しそうにあつみから逃れて大きく首を反らせる。
目の前の首筋に、何のためらいもなく、あつみは吸い付いていた。紅く所有の花が白い肌に咲いた。
「あ、あつみさ…」
再び真室の顔を見下ろした時、ただひたすらあつみの瞳を覗きこむ眼差しがあった。
「真室…」
先程まで、目を開けようともしなかったのに、潤んだ瞳は余計に情欲を誘う。
その視界が、体で塞がれていれば見たくない場所は遮られるということだろうか。
視線を合わせては、またくちづける。
「ごめん、痛かった?」
「うぅん…。…いまのって…?」
知識だけは知っているはずだった。その意味まで分かっているはず…。
「真室は俺のだってこと。こうやって抱きしめていてやるから…。…続けるよ…」
「うん…」
どんな表情を見せてくれるのかは真室次第だ。
見えないからこそ、次にあつみがどんな行動に出るのか、予測できないこともあるだろう。

また腰を動かしたあつみを素直に受け入れてくれる。
真室はまた瞼を下ろしてしまったけれど、体のすべてであつみを感じてくれればいい。
時折視線を合わせようと目を開ける。その度にあつみはくちづけて、腰の動きを早めていく。
「んっ、あっ、あっ、あぁぁぁっっ」
お互いの腹筋の間だけで擦りつけられる真室の雄芯がドクドクと脈打って、膨らみを増すのが分かった。
それと同時にきゅぅっと締まった後孔に、あつみの熱も持っていかれる。
腹の間に熱欲が撒かれる。
真室の両脚と体を一緒に抱きしめるような姿勢で、真室の最奥に欲望を吐き出した。
あとから考えたら、真室の体は想像以上に柔らかかった…ということにもなるのかもしれない。
脱力感にあつみも真室の苦しそうな体勢を解放した。
クタリと腰をシーツの上に下ろした真室も、ホッと一息ついた様子だった。
まだ荒い息づかいではあったけれど…。

被さるように全身を真室の上に乗せてしまったら、「おもっ…」とうめき声が訴えてくる。
またもや真室に対して、気遣いのなさを見せてしまった。
慌てて体を起こして、体を横にずらす。
シングルベッドでも二人、どうにか並べるのは真室が小柄だからだろう。
もちろん、横向きにしかなれないけれど。
ティッシュを手繰り寄せ、真室の腹と後孔を簡単に拭きとってやる。
少し落ち着いたらシャワーを浴びに行こう。
汗に濡れた髪をかきあげ、その額に唇を寄せた。
「無理させて、ごめんな…」
自分本位に行動してしまったことを改めて謝罪すると、今日も真室は首を横に振るにとどまっていた。
純朴で無垢で可愛い人。
一緒に過ごせることに、何よりも感謝していた。

まったりとした時間を過ごした後、汚れたシーツを脱衣所にある洗濯機に突っ込んで回した。
二人でシャワーを浴びていた時、ふいに脱衣所の扉が開けられたような物音がした。
おもわず、擦りガラスの扉の向こうに視線を送ってしまったが、そこは何の変化もない。
水の流れる音だけが浴室内に響く。
洗濯機の音ではなかったはずだ…。
過ったのは、若美が帰ってきたのだろうか…ということだけだ。
わざと覗きにくるような性格ではないことは、すでに知ったものである。
外から聞いたら、洗濯機の音のほうが強かったのか。偶然開けてしまったら、使用中だった…と、咄嗟に去っていったのだろう。
あつみは熱い湯を浴びていても、背筋に冷たいものが流れていくのを感じた。
この時間に、ふたり揃ってシャワーを浴びている…なんて、これまでの時間に何をしていたのか、無言で報告しているようなものだ。
思わず頭を抱えたくなる。
「今、お兄ちゃん…?」
物音には真室も気付いたようだ。
あつみほどの緊張感を持っていないのは、疾しさを持っていない証拠なのか…。
それもまた無垢な証拠…。

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コメント

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お疲れ様
コメントちー | URL | 2012-11-07-Wed 05:40 [編集]
そうかあ、マムちゃんの身体は柔らかいφ(..)
そして、何にも知らない子は時としてヤバイ(笑)
あっちゃん、自分でやらかしといて煽られて。
世話ないですねー、マムちゃん、もっとやれー!

お兄ちゃん。何故、開けない?
間違えたフリして開けちゃえば良かったのに。

ガチャ・・・
ん?洗濯機が回ってる。そして、二人でシャワー中・・・ニヤリ
「真室ー?」
「お兄ちゃん?今、あつみさんとお風呂~♪」
「バッ、ま、ま、真室?」
「あつみくんと?(焦ってる焦ってる)そうかあ、お兄ちゃん久しぶりに真室と一緒に入ろうと・・・」
「えええっっ!お兄さん!」

あつみの反応が楽しすぎるお兄ちゃんでした。

あは。書いちゃったー。
Re: お疲れ様
コメントたつみきえ | URL | 2012-11-07-Wed 07:06 [編集]
ちー様
おはようございます。

> そうかあ、マムちゃんの身体は柔らかいφ(..)
> そして、何にも知らない子は時としてヤバイ(笑)
> あっちゃん、自分でやらかしといて煽られて。
> 世話ないですねー、マムちゃん、もっとやれー!

真室はお風呂上がりにストレッチでもしていたんですかねぇ。
子供ってねぇ。突然意としないことをやりだすから怖いです。
あつみも振り回されているけれど、振り回しているのも自分だしね。
ちー様が真室を煽っている(爆)

> お兄ちゃん。何故、開けない?
> 間違えたフリして開けちゃえば良かったのに。

脱衣所までは入ってきちゃったみたいです。
すりガラスの向こうに、おや、話声と、ふたりの姿が…。
で、すぐに退散。
優しいお兄ちゃんですね(←)

> ガチャ・・・
> ん?洗濯機が回ってる。そして、二人でシャワー中・・・ニヤリ
> 「真室ー?」
> 「お兄ちゃん?今、あつみさんとお風呂~♪」
> 「バッ、ま、ま、真室?」
> 「あつみくんと?(焦ってる焦ってる)そうかあ、お兄ちゃん久しぶりに真室と一緒に入ろうと・・・」
> 「えええっっ!お兄さん!」
>
> あつみの反応が楽しすぎるお兄ちゃんでした。
>
> あは。書いちゃったー。

お兄ちゃんと真室が一緒にお風呂…って…。
あつみは何も言えないけれど心中穏やかではいられないでしょうね。
あつみと真室の入浴シーンも穏やかに迎えられないでしょうけれど。
3人暮らし、がんばれ~。
コメントありがとうございました。
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