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BLの丘
その心をつなぎとめるために 1
2013-05-03-Fri  CATEGORY: 吐息
休日の朝の目覚め方は定番だった。
背後から抱かれる腕をそっと、解きほぐす。
夜遅くに帰ってくる人は、一瞬の身じろぎをするものの、また次の眠りに誘われるようだ。

それに誘われて一緒に眠ろうとしないのは、美琴の性分か。
また、ゆっくりと眠りにつかせてやりたいとも思う気持ちも混ざる。

今日は何をしよう・・・
そんなことを考えるようになったのも最近だ。

休日の一日など淡々と過ごして終わっていたはずなのに。
瑛佑が現れてから一変した。
ただ、それを見せないだけで。
見せることが"悔しかった"のかもしれないけれど。

朝から洗濯機を回す。
同時に朝食作り。
音なのか、匂いなのか、瑛佑が起きてきては笑みも浮かんだ。

「もう、起きられたのですか?」
「美琴さんが、ごはん食べたかったんじゃなくて?」
別に、個人同士で摂ればいいだけの時間なのに、どこかで共に・・・と思う心づかいがある。

平日とは違う『連休中』
一緒に過ごす時間は確かに増えていた。
・・・そう、感じさせないだけで。

背後に寄られて抱きしめられて。
年甲斐もなく動揺する。
どう、誤魔化したらいいのか・・・

ちょうど良いタイミングで洗濯機の終了の音が響いてきた。

「あっ、せんたくっ、終わりましたのでっ」
逃げ出そうとする気持ちはもう知られていることだ。
分かっていながら瑛佑は直接言葉にはしてこない。

「ありがと」
そう口にされるだけで。
美琴の頬は赤く染まる。

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リクエストKさま こんなものではとても足りないと思いますので
あと数話書きますね

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