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BLの丘
『ヤギ牧場』 お目覚めだよ♪
2010-07-08-Thu  CATEGORY: 『想』―sou―
頬を撫でていた風にひんやりとしたものが纏い始めていた。
陽は傾いている。
広場の離れた場所でサッカーボールを転がしている英人と一葉と那智。
そこにヒサと龍太が加わって3人はたまにしかボールに触れられずに、二人の間をキャーキャー言いながら走り回っているようなものだった。
レジャーシートの上では、微笑ましげに見守る『保護者たち』の姿がある。
夕刻に近付いても通りすぎる風は心地よい。
ただ一人、野崎だけが未だに眠りこんでいた。
宮原に寄り添うように(シャム)猫のように丸くなっている。

神「なーんか、幸せそうだよね」(野崎の顔をのぞきこんで)
宮「幸せになってくれなきゃ困るよ」(そっと髪を撫でてみたりとかする)
千「写メでも撮っておいてやろう(パシャ)」(からかうネタがまたできた、とほくそ笑んでいる)
宮「あ、俺も撮ろう♪」(社長が撮るのはいいのか?!)
安「お疲れなんでしょう。あの子たちもまだ遊んでいるし、もう少し寝かせてあげましょう」
神「千城が無理させ過ぎなんじゃない?」
千「俺でなくて宮原君だろう」
宮「無理するところまでいかないよ。相変わらず体力ないんだよね、この人」
神「体力つく前に消耗させる人がいるからだよ」
千「また2、3日休暇をやろうか?」
宮「すぐ、『会社行く』って言い出すよ」
千「動けないようにしておけばいいだろう」
日(ボソ)「…なんて不毛な会話なわけ…」

雅臣が何の話かと頭を巡らせていたが、理解するのは少々難しそうだった。
そして普段、こんな会話に入り込まない安住が苦笑しているのを、神戸は見逃していなかった。

やがて体力の限界を迎えた子供たちがにぎやかな声をあげながら戻ってきた。
ひ「つかれた~ぁ」
か「へとへと…」
な「ヒサ、全然ボール回してくれないんだもん」
ヒ「久し振りに運動できる人間相手にしたから楽しくて」(全く余裕、なんならもう一戦:アヤシイ意味じゃなくて)
龍「あぁ、俺も面白かった」(同じくさすが体育会系:限界はまだ先)
雅「もっと気を使ってやりなよ」(へとへとの子を思ってちょっと気の毒)
安「一葉、汗だらけだね。一度着替えようか」
千「英人も。そのままでは風邪をひくぞ」
突然賑やかになったことで野崎が目を覚ました。
野「?!」
宮「あ、起きた」
野「え?…あれ、みなさん…」
神「なんか、寝起きの野崎さんって可愛いよね(クスクス)」
宮「だから美琴さんは可愛いんだって」
野「っ!!…なんで起こしてくれないんですかっ!!(////)」(すぐに状況判断できる人)
千「体力は温存させておかないとな(ニヤリ)」
神「そうだよ、忘れた罪は重いんだから」(掘り返して原因を作ってあげる)
宮「明日休んでいいって(ニコニコ)」
野「何、馬鹿なことを…っ!!!」
宮「お疲れモードだから」
神「本格的に疲れるのはこれからだけどね」
野「(////)…っ!!また勝手に何かの話を…っ!!」
安「さぁ、一葉。着替えに行こう。さくらちゃんもおいで。一葉の服、着られるよね」(意味はわからないだろうが、子供には聞かせられない)
雅「あ、僕、ご案内しますよ。以前もあそこの売店の控室、借りられるように交渉したことがあるので」
安「それはありがたいね」
そして3人はまた立ち上がると添乗員に連れられて群れを成した。
一瞬、安住が逃げ出そうとしたのかと思った神戸だったが、すんなりと戻ってきたことには、『連れの前でなければ充分いける話題』であるのを知る。
さすがに世間慣れした『大人』の貫禄か、ただのムッツリか…。(是非とも聞いてみたい)(←また神戸の興味が…)
さてそろそろ日は傾き、お帰りのお時間だろうか…。

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長々と続いた『ヤギ牧場』ですが、あと2話で終了です。(まだあと2話もあるのか…)
55555キリ番、間もなくですね~。(何か欲しいものを…)

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コメント

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子供たち、遊びも全開
コメント甲斐 | URL | 2010-07-08-Thu 00:26 [編集]
安住さんが”世間慣れした『大人』の貫禄か、ただのムッツリか…”ですって?
それはもちろん前者ですよ、たぶん。
子供抜きの大人たちの会話も面白そう。
夜の疲れちゃうコトの話題なんか聞きたいな。
お悩み相談とか
新しいお楽しみのアドバイスとか…
そうしたら、神戸さんなんか
「たまには役割交代とかってのも面白いよ」
なんて言いそうだし。
やっぱり聞かせられないですね、子供達には。
Re: 子供たち、遊びも全開
コメントきえ | URL | 2010-07-08-Thu 05:02 [編集]
甲斐様
おはようございます。
食べた分は消化しないと…ということで、しっかり遊びまわっています。
で、こちらもしっかり食らいつきましたね、甲斐様。

> 安住さんが”世間慣れした『大人』の貫禄か、ただのムッツリか…”ですって?
> それはもちろん前者ですよ、たぶん。

はい、そうだと思います。
いろーんなシチュに慣れているでしょうし、どんなネタでもやりすごせる。
すばらしい『大人』のはずです。

> 新しいお楽しみのアドバイスとか…
> そうしたら、神戸さんなんか
> 「たまには役割交代とかってのも面白いよ」
> なんて言いそうだし。
> やっぱり聞かせられないですね、子供達には。

大人たちの会話、確かに楽しそうですね。
神戸からのアドバイス?!
いえいえいえ…。うち、リバいけるの、こいつらだけのような気が…。
そんな話を聞いちゃったら安住も一葉を近づけたくなくなっちゃうでしょうね。
危険キーワードたくさん出てきそうな神戸…。
絶対に聞かせられないですね、お子様には…。
(英人あたり、いけそうなきがしなくもないけど…。ヒサは余裕で参加可能です)
コメントありがとうございました。
No title
コメントきえ | URL | 2010-07-08-Thu 17:21 [編集]
MO様
こんにちは~。

>誰もが認めるできる秘書も、相当気を許しているのか?睡魔に勝てませんでしたね。汗をかいて、着替えの心配までしてもらえるなんて、本当に大事にされてますね。野崎も、別の意味で、大事にされてますよね~(苦笑)

本日は休日ですので。
みなさん、暖かい目で(?)見守ってくれています。
こうやって気を許せるところ、瑛佑としては心地いいと思いますよ。(野崎の心境はさておき)

お子様はね…。至れり尽くせりで大事にされているんです。
野崎ですか。また明日…(ホントにうちの読者様は私が書かなくてもいいくらいあれこれと…。素晴らしい発想力!!)
コメントありがとうございました。
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