「やっと『弟』離れですか…」
嫌味を込めて告げてくる相手に、苦虫を潰したような笑みしか見せられない。
もう充分に知り切った存在だ。
この男と共に暮らすと伝えた時、嬉しさを見せながら、反面で大丈夫なのか?と心配された。
知り過ぎる相手は時に怖い。
「慎弥にはついてくれる人ができたよ…」
一抹の淋しさはあったけれど、埋めてくれる存在はある。全く違うものだと思わせた。
分かったように、そっと包んでくれた。

「『お兄ちゃん』大変だったね…」
「おまえを見る方が大変だけどな…」
「このあとは思いっきり我が儘を言わせてもらうよ」
「あぁ…」

我が儘なのはここにもいた。
我慢させてきたことは充分なくらいに知れている。それでも捨てずに待っていてくれた存在は、征司の気持ちを安らかにする。
今まで以上の愛情を注ごうと、手を伸ばした。

「愛してる…」
「知ってる…」
征司の言葉に当たり前のように返してくれる人…。

実家の存在を義弟に預けるという、卑怯な手段を踏んでしまったかもしれないけれど、征司にも守りたいものがあった。
そのために、できることはしてやろうと思いはかさんでいく。

「愛してる…」
征司はもう一度同じ言葉を口にし、寄り添ってくる体を抱きすくめた。


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短すぎるくらいの、番外で―――す。

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おおお？？
お兄ちゃーん
そうだったのかぁ
てっきり結婚を前提とした恋人と同棲かと思ったけど、お相手は男性でしたの？
びつくりー
ってことは結構策士？
会社を弟の婿（？）に任せて安心して
もう一人の我儘クンと何してるのかなー

甲斐様
こちらにもこんにちは。

> おおお？？
> お兄ちゃーん
> そうだったのかぁ
> てっきり結婚を前提とした恋人と同棲かと思ったけど、お相手は男性でしたの？
> びつくりー
> ってことは結構策士？
> 会社を弟の婿（？）に任せて安心して
> もう一人の我儘クンと何してるのかなー

どんな人と一緒になったんでしょうかね～。
会社は自分もかかわっていますけど、お家のほうはね～。
お兄ちゃん、計画性高いですから。
そこのところは長い目でいろいろと算段していたんじゃないですかね。
慎弥が家から出て暮らしていけるとは思っていなかっただろうし。
となれば、家に入ってくれる婿を探して…(←)
知らぬが仏という言葉もあるくらいだし…。
ま、こちらも幸せな家庭を築いてくれることと思います。
コメントありがとうございました。

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K様
こんばんは。

> お兄ちゃん あなたもやはり…
>
> もしかして、慎ちゃんをホテルに残してお泊まりしたのは、その彼なのかしら？謎の恋人さんは どんな人かと 気になってたんだけど、二人のこれまでと これから ますます 興味津々。
> お兄ちゃんと謎の恋人さんに せっせと投票しますね～。

鋭いっ!!!
ハイ。書き忘れていたような、アレですけど…。
アノ日の夜、姿を消したお兄ちゃんの行く先は、そんなところでした。
やっぱりねぇ。計画立ててるんですよ、お兄ちゃんは…。
本当はスィートルーム、二人で泊まる予定だったんでしょうね。慎弥を帰してから。
せっせと投票ですか?!Σ(￣□￣；)　ヤバい、なんか考えないと…(←今更)
コメントありがとうございました。