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BLの丘
淋しい夜に泣く声 12
2009-09-14-Mon  CATEGORY: 淋しい夜
R18でお願いします。

奥まで挿れられたその一瞬で達きそうになっていた。先程指先だけで弄りまわした体内を、この男はしっかりと覚えていた。
英人の中でどこが一番感じるのか、どこを攻めればいいのか、なんの間違いもなく擦る部分に英人の意識が朦朧としてくる。
「…んっ、はあぁぁっっ!!」
下から揺す振られ、支えるものを失った英人の掌が榛名の胸の上に落ちた。
「だめっ…っ」
「イきたいなら何度でもイけばいい」
力を失ったはずの性器は再びピクピクとそそり立ち、榛名の大きな掌に包まれる。
「…うっんっ…っ!!」
大きく首を振りながら、迎え来る絶頂を流そうとした。

体内に榛名を残したままで、身体を浮かされた英人は、一瞬の間に体勢を逆にされる。
シーツの上に転がされ榛名に組み敷かれて、細い脚を大きく開かされると、強い力が体内を抉った。
「あっぁぁんっ…」
「少しは弛めろ。おまえを愉しませてやれそうにない」
この男が余裕をなくすとは思えなかった。それでも自分の体で興奮を覚えてくれたのかと思えば悦びはひとしおで、英人はぶるりと肌を震わせた。
締め付けているつもりはなかったが、中をかき回す質量は大きい。
気付かないうちに快感の波に溺れる。英人は幾度も自分を襲う官能に抗うことができなかった。

狭い肉壁を素早く擦られながら英人自身を握られれば、二度目の限界もあっという間だった。
こんなに早く、連続して精を吐き出したことのなかった英人は、身体が全く動かせないほど弛緩していた。
相手を悦ばせていないことにも動揺した。自分だけが昇り詰める絶頂…。

「ごめ…なさい…」
動きを止めた榛名に向かい掠れる声が漏れれば、頭上で不思議そうな顔をする。
「何が?」
「だって、俺…」
感じるばかりで翻弄される自分を情けないと思いながら、快感にだらしない身体のようで恨めしさも募る。
まともに榛名と視線を合わせることすら躊躇いが生まれ、スッと反らせば意味を理解したようで、榛名がフッと笑った。
「気にするなと言っただろう?おまえが欲しいと思う分はくれてやる」
あくまでも自分主体に情事を進めてくれるという発言に、英人の顔に朱が走った。
この男が自分の快楽を二の次にして自分にだけ与えてくれようとする姿勢が、より英人を申し訳なく思わせる。
「そんなこと…」
「まぁ俺も人間なんでね。無限まで頑張れるわけじゃないさ」
からかうように言われれば、不貞腐れる気分になった。自分だってこの男の体力についていける自信などない。そこまで卑しくもない…と。

火照りが冷めるのを少しの間だけ待って、榛名は腰の動きを再開した。榛名があまりにも前立腺の膨らみを攻めるので、英人自身が芯を戻すのに時間などさほどかからなかった。
だがその先は意地悪をするかのように、あまりにもゆっくりで英人には焦れたくて、もどかしさが生まれた。
時折締め付けるたびに、苦しそうな吐息が漏れはしたが、彼にはまだまだ余裕がありそうだった。自分だけが一方的に3度も放出するのはできたら避けたい。
しっかりと掴まれた細い腰は榛名の好きなようにされていた。
拷問のような抜き差しにあとどれくらい耐えればいいのだろうか…。

これまで厭らしい言葉などいくら吐いたか分からない、求められる相手には不服のないように振舞ってきた。
それがこの男の前ではひどく恥かしく感じられる…。
自ら求める言葉をもう一度言えば、ただでさえ浅ましいと思われている自分の身分はどこまで見下されるのだろう。
それに、今までは一夜限りだったが、この男はそうはいかない。嫌でも思い返して赤面する時がすぐそこにある。

「…っふっ…んっ……」
堪え切れなくなる快感を、榛名の胸に顔を擦り付け大きく首を振ることで逃そうとする。
「おまえは良い顔をするなぁ」
落ち付き払った声が頭上でした。

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