『体から』…とは確かに後悔する発言ではある。
しかし、強引に進んだからこそ、旭を見てくれる視線も感じられることだった。
今となっては取り返しのつかない言葉…。そして先に進ませる言葉…。
躊躇いをもたず、旭のそばに寄り添ってきてほしいと願う。
虚勢をはっても手に入れたかった存在になるのだろうか…。
「もっと…」
何かを言いかけた信楽の口が閉ざされた。
突然どうしたのかと、旭が仰ぎ見る。
心の全てを見せてほしいと願ったのは旭だ。口籠られることには脅えも混じる。
それを信楽も感じるのか、言おうかどうしようかの躊躇いを滲ませた。
抱きついた肌の先、『隠さないで』と旭は強請って甘えて、信楽を解放しようとした。
伊吹と付き合った時のように、自分の感情を押し殺すことはないのだと…。
抱きついた旭に、やはり抱きしめてくれた信楽が、感情を殺すのと同じ溜め息を吐いてきた。
混じるのは独占欲の嵐だろう。
“束縛”…。それが過去にどのような悪影響を及ぼしたのか、伊吹をどう縛ったのかと、興味と期待が入り混じる。
伊吹は拒絶したのかもしれないけれど、信楽の全てを手に入れられるのであれば、どんなことでも受け入れられそうな気がした旭だった。
「好きにして…。なんでもいいよ、信楽さんの好きにしてくれていいから…」
旭の申し出に信楽は瞠目していた。
そこには、旭の、『何もかもを正直に話してほしい』という願いが込められている。
信楽は一度口を閉じて、目を瞑ってから、言葉を探して選んだ。
本当に手に入るものであれば、完全に自分のものだと思いたい。
まだ無垢な目の前の人物を、自分の色に染められるのであれば、それほど喜ばしいこともない。
それは同時に、伊吹のように、ふらふらと動きまわられる危険性を排除したかったのかもしれない。
言いかけては言葉を飲み込んだ信楽に、不安を宿した旭は瞳を見つめる。
困ったような、苦しそうな、そんな笑みはすでに見慣れてしまったけれど…。
「信楽さん?」
「どうしようかな…」
「なに?なんなの?」
ここまできて、何かを隠されたり誤魔化されるのは嫌だ。
思っていること、全てを晒してほしいと願う気持ちが込み上げてくる。
旭の気持ちを汲んだのか、信楽の口がゆっくりと開いた。
「伊吹の時は…、…こんな話を聞いても気分のいいものではないかもしれないけれど、どこかの誰かに抱かれて帰ってくるのを知っていたんだ…」
今となっては、嫉妬も言えず、諦めに似た感情だったのかは知れないくらいだ…。
同じことを繰り返したくないと思うから…。
「信楽さん…、そんな…」
いくらなんでも…と、明らかにされた現実に呆然としてしまう。
『酷い男』…、そのレッテルは早々旭の中から消えはしないと思うくらい。
「旭は可愛いね…。こう言われるのは嫌なんだっけ…」
「ううん。信楽さんに言ってもらえるのなら嬉しいっ」
馬鹿正直な答えが漏れていく。
信楽から発される全てが『褒め言葉』だと思う今、かつてのからかわれるような要素がないのだとはっきりと違いが分かる。
そう言いたくなる全ての原因を、信楽の本心とともにききたいくらいだった。
「『誰とも付き合う気がない』…って言ったのは、もちろん相性の怖さもあったけれど、…」
信楽は一度言葉を区切った。
じっくりと言葉を選んでくる信楽を知るから、旭は『何も恐れない』というように、その体にしがみついた。
信楽は絶対に旭を傷つけるようなことはしないといった、勝手な思い込みがある。
甘え、にも似たようなものだろうか…。
言いたいことの全部を言って…と旭は先を促した。
「手に入れたい存在だと思うのと同時に他の誰にも見せたくない欲望が浮かぶんだよ…。旭はどんどんと無垢で可愛い姿を俺に見せてくる。本当に俺だけに向けられているもの?…伊吹は違ったから、その辺りの恐怖…なのかな…」
「浮気、するかもしれないってこと?」
伊吹がどんな人生を歩んだのかは知らないが、信楽が認めているくらい、性の”交渉”は多かったのだろう。
人それぞれだが、そんなふうに疑われる存在になりたくないのは確かだ。
言葉の全てを聞いても、信楽は旭を受け入れてくれている。そのことは、このチャンスを逃したくないものに変えていた。
旭は疑問を乗せて口を開く。
「どうしたら、信じてくれるの…?」
まだはっきりと付き合っているわけでもない。
だけど信じてもらうために相手の意向に従いたい思いはある。
信楽の手が、触れた肌の合間、一番敏感な部分を包んだ。
手肌の温もりにビクンとし、一瞬腰が逃げたくらいだ。
「あっ…」
根元の部分をさわさわと指先が撫でる。
くすぐったさと気持ち良さに、生殖器が反応するのはあっという間だった。
「誰にも見せないように、綺麗に剃らせて…」
感じ始めた体、求める心、相手に欲してほしい体になるために何が必要か…。
耳朶のふちをなぞって落ちてきた声に、意味を理解して抵抗があっても旭には頷くしかできなかった。
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ポチってしていただけると嬉しいです(〃▽〃)
出たっ! 紳士面した鬼畜~っ(…ってこれ以上書くと信楽ファンに間違いなく火炎瓶が投下されそうなので黙ります。(黙っても話は進むんだよ?!)
伊吹にひっかきまわされた信楽は確証がほしいだけなんだよ~~~(きっと)
お風呂でつるんつるん☆♪
になるのでしょうか…。
しかし、強引に進んだからこそ、旭を見てくれる視線も感じられることだった。
今となっては取り返しのつかない言葉…。そして先に進ませる言葉…。
躊躇いをもたず、旭のそばに寄り添ってきてほしいと願う。
虚勢をはっても手に入れたかった存在になるのだろうか…。
「もっと…」
何かを言いかけた信楽の口が閉ざされた。
突然どうしたのかと、旭が仰ぎ見る。
心の全てを見せてほしいと願ったのは旭だ。口籠られることには脅えも混じる。
それを信楽も感じるのか、言おうかどうしようかの躊躇いを滲ませた。
抱きついた肌の先、『隠さないで』と旭は強請って甘えて、信楽を解放しようとした。
伊吹と付き合った時のように、自分の感情を押し殺すことはないのだと…。
抱きついた旭に、やはり抱きしめてくれた信楽が、感情を殺すのと同じ溜め息を吐いてきた。
混じるのは独占欲の嵐だろう。
“束縛”…。それが過去にどのような悪影響を及ぼしたのか、伊吹をどう縛ったのかと、興味と期待が入り混じる。
伊吹は拒絶したのかもしれないけれど、信楽の全てを手に入れられるのであれば、どんなことでも受け入れられそうな気がした旭だった。
「好きにして…。なんでもいいよ、信楽さんの好きにしてくれていいから…」
旭の申し出に信楽は瞠目していた。
そこには、旭の、『何もかもを正直に話してほしい』という願いが込められている。
信楽は一度口を閉じて、目を瞑ってから、言葉を探して選んだ。
本当に手に入るものであれば、完全に自分のものだと思いたい。
まだ無垢な目の前の人物を、自分の色に染められるのであれば、それほど喜ばしいこともない。
それは同時に、伊吹のように、ふらふらと動きまわられる危険性を排除したかったのかもしれない。
言いかけては言葉を飲み込んだ信楽に、不安を宿した旭は瞳を見つめる。
困ったような、苦しそうな、そんな笑みはすでに見慣れてしまったけれど…。
「信楽さん?」
「どうしようかな…」
「なに?なんなの?」
ここまできて、何かを隠されたり誤魔化されるのは嫌だ。
思っていること、全てを晒してほしいと願う気持ちが込み上げてくる。
旭の気持ちを汲んだのか、信楽の口がゆっくりと開いた。
「伊吹の時は…、…こんな話を聞いても気分のいいものではないかもしれないけれど、どこかの誰かに抱かれて帰ってくるのを知っていたんだ…」
今となっては、嫉妬も言えず、諦めに似た感情だったのかは知れないくらいだ…。
同じことを繰り返したくないと思うから…。
「信楽さん…、そんな…」
いくらなんでも…と、明らかにされた現実に呆然としてしまう。
『酷い男』…、そのレッテルは早々旭の中から消えはしないと思うくらい。
「旭は可愛いね…。こう言われるのは嫌なんだっけ…」
「ううん。信楽さんに言ってもらえるのなら嬉しいっ」
馬鹿正直な答えが漏れていく。
信楽から発される全てが『褒め言葉』だと思う今、かつてのからかわれるような要素がないのだとはっきりと違いが分かる。
そう言いたくなる全ての原因を、信楽の本心とともにききたいくらいだった。
「『誰とも付き合う気がない』…って言ったのは、もちろん相性の怖さもあったけれど、…」
信楽は一度言葉を区切った。
じっくりと言葉を選んでくる信楽を知るから、旭は『何も恐れない』というように、その体にしがみついた。
信楽は絶対に旭を傷つけるようなことはしないといった、勝手な思い込みがある。
甘え、にも似たようなものだろうか…。
言いたいことの全部を言って…と旭は先を促した。
「手に入れたい存在だと思うのと同時に他の誰にも見せたくない欲望が浮かぶんだよ…。旭はどんどんと無垢で可愛い姿を俺に見せてくる。本当に俺だけに向けられているもの?…伊吹は違ったから、その辺りの恐怖…なのかな…」
「浮気、するかもしれないってこと?」
伊吹がどんな人生を歩んだのかは知らないが、信楽が認めているくらい、性の”交渉”は多かったのだろう。
人それぞれだが、そんなふうに疑われる存在になりたくないのは確かだ。
言葉の全てを聞いても、信楽は旭を受け入れてくれている。そのことは、このチャンスを逃したくないものに変えていた。
旭は疑問を乗せて口を開く。
「どうしたら、信じてくれるの…?」
まだはっきりと付き合っているわけでもない。
だけど信じてもらうために相手の意向に従いたい思いはある。
信楽の手が、触れた肌の合間、一番敏感な部分を包んだ。
手肌の温もりにビクンとし、一瞬腰が逃げたくらいだ。
「あっ…」
根元の部分をさわさわと指先が撫でる。
くすぐったさと気持ち良さに、生殖器が反応するのはあっという間だった。
「誰にも見せないように、綺麗に剃らせて…」
感じ始めた体、求める心、相手に欲してほしい体になるために何が必要か…。
耳朶のふちをなぞって落ちてきた声に、意味を理解して抵抗があっても旭には頷くしかできなかった。
にほんブログ村
ポチってしていただけると嬉しいです(〃▽〃)
出たっ! 紳士面した鬼畜~っ(…ってこれ以上書くと信楽ファンに間違いなく火炎瓶が投下されそうなので黙ります。(黙っても話は進むんだよ?!)
伊吹にひっかきまわされた信楽は確証がほしいだけなんだよ~~~(きっと)
お風呂でつるんつるん☆♪
になるのでしょうか…。
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信楽さんが鬼畜に?
なんて、内心喜んでたら(私も怒られる)大した事ないじゃあん。
けど、男の人って好きですよね。
あーいうの。
なんなんだろ?独占欲が満たされるのかな?
まあ、旭くんが子供になるのを楽しみにしてます←私が、鬼畜か(笑)
なんて、内心喜んでたら(私も怒られる)大した事ないじゃあん。
けど、男の人って好きですよね。
あーいうの。
なんなんだろ?独占欲が満たされるのかな?
まあ、旭くんが子供になるのを楽しみにしてます←私が、鬼畜か(笑)
旭くんは~
ツルツル・ピカピカの(ゲイ)一年生~♪\(^◇^)/~♪
この場所で 幾度となく 私は申しておりました!
「信楽さんは、いい人だぁ~素敵な男性だ♪」と(`・ω・´)ノ ァィ
今でも その言葉に嘘は無い...ッ...デス...
しかし 信頼の証が、これかぁーーー!?
((苦笑い…))○o。(;゚∇゚)ノ_彡☆ハハハッ...byebye☆
ツルツル・ピカピカの(ゲイ)一年生~♪\(^◇^)/~♪
この場所で 幾度となく 私は申しておりました!
「信楽さんは、いい人だぁ~素敵な男性だ♪」と(`・ω・´)ノ ァィ
今でも その言葉に嘘は無い...ッ...デス...
しかし 信頼の証が、これかぁーーー!?
((苦笑い…))○o。(;゚∇゚)ノ_彡☆ハハハッ...byebye☆
K様
こんにちは。
> 「剃らせて」の言葉に、びっくり~。
> ていうか 信楽さん もう完全に旭たんに心 持って行かれてる? そして 鬼畜 信楽さんのお出ましか?
> 伊吹のときに 色々我慢してた反動が出てきそうで こわいなぁ。
> 旭たん 覚悟してね!
信楽、ちょっと人間不信になっているのかもしれません。
伊吹に、散々に扱われましたからね~。
しかし、しかし、信楽のご注文は…。
でもそこまでさせようとするのは、やっぱり気持ちが傾いているからなんでしょう。
旭、覚悟決まるかしら。
コメントありがとうございました。
こんにちは。
> 「剃らせて」の言葉に、びっくり~。
> ていうか 信楽さん もう完全に旭たんに心 持って行かれてる? そして 鬼畜 信楽さんのお出ましか?
> 伊吹のときに 色々我慢してた反動が出てきそうで こわいなぁ。
> 旭たん 覚悟してね!
信楽、ちょっと人間不信になっているのかもしれません。
伊吹に、散々に扱われましたからね~。
しかし、しかし、信楽のご注文は…。
でもそこまでさせようとするのは、やっぱり気持ちが傾いているからなんでしょう。
旭、覚悟決まるかしら。
コメントありがとうございました。
ちー様
こんにちは。
> 信楽さんが鬼畜に?
> なんて、内心喜んでたら(私も怒られる)大した事ないじゃあん。
>
> けど、男の人って好きですよね。
> あーいうの。
> なんなんだろ?独占欲が満たされるのかな?
>
> まあ、旭くんが子供になるのを楽しみにしてます←私が、鬼畜か(笑)
大したことない?! …そ、そうなのか…。
なんで好きなんですかね。
やっぱり独占欲じゃないですか?
自分のために存在してくれると感じられる、満足というか。
忠誠心を試すというのか…。
そう!ちー様が一番鬼畜であります(笑)
コメントありがとうございました。
こんにちは。
> 信楽さんが鬼畜に?
> なんて、内心喜んでたら(私も怒られる)大した事ないじゃあん。
>
> けど、男の人って好きですよね。
> あーいうの。
> なんなんだろ?独占欲が満たされるのかな?
>
> まあ、旭くんが子供になるのを楽しみにしてます←私が、鬼畜か(笑)
大したことない?! …そ、そうなのか…。
なんで好きなんですかね。
やっぱり独占欲じゃないですか?
自分のために存在してくれると感じられる、満足というか。
忠誠心を試すというのか…。
そう!ちー様が一番鬼畜であります(笑)
コメントありがとうございました。
けいったん様
こんにちは。
> 旭くんは~
> ツルツル・ピカピカの(ゲイ)一年生~♪\(^◇^)/~♪
信楽は親切で優しい方ですから、丁寧に洗ってくれると思います(そうじゃなくて…)
> この場所で 幾度となく 私は申しておりました!
> 「信楽さんは、いい人だぁ~素敵な男性だ♪」と(`・ω・´)ノ ァィ
> 今でも その言葉に嘘は無い...ッ...デス...
>
> しかし 信頼の証が、これかぁーーー!?
> ((苦笑い…))○o。(;゚∇゚)ノ_彡☆ハハハッ...byebye☆
信楽はいい人だと思います。
最後こそ違ったけど、伊吹も旭も一目惚れしているし、人を惹きつける魅力のあるひとでしょう。
だけど良い人すぎちゃって、どこかで箍が外れるんでしょうね。
一般的な生活を飛び越えて冒険をしたくなる性格なのかしら???
コメントありがとうございました。
こんにちは。
> 旭くんは~
> ツルツル・ピカピカの(ゲイ)一年生~♪\(^◇^)/~♪
信楽は親切で優しい方ですから、丁寧に洗ってくれると思います(そうじゃなくて…)
> この場所で 幾度となく 私は申しておりました!
> 「信楽さんは、いい人だぁ~素敵な男性だ♪」と(`・ω・´)ノ ァィ
> 今でも その言葉に嘘は無い...ッ...デス...
>
> しかし 信頼の証が、これかぁーーー!?
> ((苦笑い…))○o。(;゚∇゚)ノ_彡☆ハハハッ...byebye☆
信楽はいい人だと思います。
最後こそ違ったけど、伊吹も旭も一目惚れしているし、人を惹きつける魅力のあるひとでしょう。
だけど良い人すぎちゃって、どこかで箍が外れるんでしょうね。
一般的な生活を飛び越えて冒険をしたくなる性格なのかしら???
コメントありがとうございました。
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