寝室のベッドに先に入ったのは旭だった。
旭の後に入浴した信楽は、少しばかりやり残したことがあるらしく動きまわっていた。
一つの仕事が終わったとはいえ、夕食の準備や旭をかまったりで、信楽には自分の時間がなかったも同然だ。
旭もいつまでもくっついてまわるわけにもいかないと、リビングでしばらく寛いでいたあとに、大人しく寝室に引きさがってきた。
この二日間抱かれたことを振り返ると、今夜はどうなるのだろう。
なんとなく期待してしまうところがあるが、さすがに三日連続は体の負担も大きい。
それに昨日は今までにないくらい興奮して快感に溺れた。その疲れかたは半端なく、一人でバスルームに行けなかったくらいだ。
確かに過去には味わったことのない、悦楽だったけれど。
信楽はどう思っているのだろうか。
旭一人で欲望を表していたら、厭らしい人間だという印象を植え付けてしまう。
それでなくても、最初に肉体関係をけしかけたのは旭だった。
信楽の移り香があるベッドの中でもぞもぞと寝返ったりしていると信楽が入ってきた。
「終わったの?」
「まだ寝ていなかったんだ」
「うん…」
旭が話しかけたことに少しの驚きもあったようだった。布団を捲り上げて隣に入ってくる。
甘えたくなる旭を理解しているのか腕枕をしてくれて、もう片腕で抱きしめてくれた。
胸元に鼻先を押し付けて、スンっと香りを嗅ぐ。
「この可愛い仕草は…。眠れなくなりそうだよ」
信楽も昨夜のことを思い出すのだろうか。
でも性的に興奮させるような態度には出てこなかった。軽く額と瞼の上にくちづけを落とし、唇にも触れあわせる程度のものしかくれない。
信楽が冷静な態度で煽らないようにしているのが伺えた。
「そんな…。あ、そうだ。聞きたいことがあったんだ」
あまり密着しすぎるのも悪いかと、旭は少し隙間を取ろうと体をずらした。
信楽の腕は追い掛けて来ず、自然と背中にまわっている強さで、「聞きたいこと?」と瞬きをする。
旭は真正面で顔を合わせて、どう言葉にしようかと恥ずかしさに視線を反らした。
「うん…。あの、…アソコ、さ…」
戸惑いがちに言葉を乗せれば、信楽の手がスッと動いて、敏感な部分を撫でた。
「ここ?」
「ひゃぁっ」
手はすぐに離れたけれど…。
思わず腰が引けてしまう。
無毛になったことで今までと違う刺激が伝わってくる。
ふっと微笑んだ信楽が、「今日はどうだった?」と一日の感想を尋ねてきた。
別に誰かに見せたわけではないし、報告できるようなことなど、旭が感じたことしかない。
「トイレとか、普通に使えないんだ…とか、思ったけど…。…あ、あの…、…ずっとこのままの状態なの?」
連れションもできなくなるな~などと、将来に向けての不安があったりもするから、旭は正直に信楽の希望を聞きたかった。
信楽はいたって落ち着いたものだった。
「数週間もすれば生えそろうと思うけれど。旭が剃っていたいというのなら反対はしないよ」
「あ、や、…そうじゃなくて…」
一度は信楽の希望に沿ったが、あとは旭の意思に任せるといった感じだ。
あたりまえだが、この先どんな変化(成長)を遂げていくのかなど、旭の知識にはない。
「でも、まぁ、無いほうが感度は良くなるって言うからね。昨日の状態を思い出して、物足りなくなったらまた剃ればいいんじゃない?」
確かに毛はいつか生えてくるものだけれど…。
昨夜、いかにも『乱れました』と言われるような発言は、旭の体に火をつけることにしかならない。
カッと熱くなって、情景が脳裏を過っていく。
だけど納得できたところもあった。
これまでしてきたセックスと全く違う感じ方をしたのは、信楽の手練手管もあるのだろうが、変えられてしまった自身にもあったのかと…。
少し指で触れただけでも、体温を直に伝えてくる部分…。
旭が黙ってしまうと、信楽も適当なことを口にしたと気にかけるのか、「ごめん…。でも俺からはもう言わないよ。…あ~、何かの時にお仕置きと称してするかも、だけど。…感じまくっている旭を見たらご褒美だな」とからかってきた。
「『お仕置き』っ?!」
聞き慣れない言葉は旭の耳に突き刺さる。
旭の反応にクスクスと笑みがこぼれた。指先で前髪を掬われ撫でられていく。
「何かあった時に、ね。けど旭は素直な子だから嘘をつくこともないだろうし、普通、嫌だって思うことも聞き入れてくれちゃうから、どうかな」
旭にとって信楽から与えられるものは、何もかもが喜びだった。
どんなプレイが待っているのかは分からないが、もっと深い羞恥から生まれる興奮をもらって歓喜するような気がする。
本当の意味で、旭に酷いことはしないと信じているから…。
「さぁ、今日はもう寝よう。俺も明日は出掛けなくちゃだから…」
こんな会話を続けていてはどうなってしまうのかと気付くのか、信楽は話を切り上げた。
夜遅くまでの仕事と、朝早くからの旭の世話に、昼間も仕事をして休む間もなかったのだろう。
「年だな…」とポツリ呟いていたけれど、これだけこなせれば充分じゃないかと思ってしまう。
「おやすみなさい」
囁いた旭にチュッとくちづけをして、旭を包んだまま信楽は動かなくなった。
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旭の後に入浴した信楽は、少しばかりやり残したことがあるらしく動きまわっていた。
一つの仕事が終わったとはいえ、夕食の準備や旭をかまったりで、信楽には自分の時間がなかったも同然だ。
旭もいつまでもくっついてまわるわけにもいかないと、リビングでしばらく寛いでいたあとに、大人しく寝室に引きさがってきた。
この二日間抱かれたことを振り返ると、今夜はどうなるのだろう。
なんとなく期待してしまうところがあるが、さすがに三日連続は体の負担も大きい。
それに昨日は今までにないくらい興奮して快感に溺れた。その疲れかたは半端なく、一人でバスルームに行けなかったくらいだ。
確かに過去には味わったことのない、悦楽だったけれど。
信楽はどう思っているのだろうか。
旭一人で欲望を表していたら、厭らしい人間だという印象を植え付けてしまう。
それでなくても、最初に肉体関係をけしかけたのは旭だった。
信楽の移り香があるベッドの中でもぞもぞと寝返ったりしていると信楽が入ってきた。
「終わったの?」
「まだ寝ていなかったんだ」
「うん…」
旭が話しかけたことに少しの驚きもあったようだった。布団を捲り上げて隣に入ってくる。
甘えたくなる旭を理解しているのか腕枕をしてくれて、もう片腕で抱きしめてくれた。
胸元に鼻先を押し付けて、スンっと香りを嗅ぐ。
「この可愛い仕草は…。眠れなくなりそうだよ」
信楽も昨夜のことを思い出すのだろうか。
でも性的に興奮させるような態度には出てこなかった。軽く額と瞼の上にくちづけを落とし、唇にも触れあわせる程度のものしかくれない。
信楽が冷静な態度で煽らないようにしているのが伺えた。
「そんな…。あ、そうだ。聞きたいことがあったんだ」
あまり密着しすぎるのも悪いかと、旭は少し隙間を取ろうと体をずらした。
信楽の腕は追い掛けて来ず、自然と背中にまわっている強さで、「聞きたいこと?」と瞬きをする。
旭は真正面で顔を合わせて、どう言葉にしようかと恥ずかしさに視線を反らした。
「うん…。あの、…アソコ、さ…」
戸惑いがちに言葉を乗せれば、信楽の手がスッと動いて、敏感な部分を撫でた。
「ここ?」
「ひゃぁっ」
手はすぐに離れたけれど…。
思わず腰が引けてしまう。
無毛になったことで今までと違う刺激が伝わってくる。
ふっと微笑んだ信楽が、「今日はどうだった?」と一日の感想を尋ねてきた。
別に誰かに見せたわけではないし、報告できるようなことなど、旭が感じたことしかない。
「トイレとか、普通に使えないんだ…とか、思ったけど…。…あ、あの…、…ずっとこのままの状態なの?」
連れションもできなくなるな~などと、将来に向けての不安があったりもするから、旭は正直に信楽の希望を聞きたかった。
信楽はいたって落ち着いたものだった。
「数週間もすれば生えそろうと思うけれど。旭が剃っていたいというのなら反対はしないよ」
「あ、や、…そうじゃなくて…」
一度は信楽の希望に沿ったが、あとは旭の意思に任せるといった感じだ。
あたりまえだが、この先どんな変化(成長)を遂げていくのかなど、旭の知識にはない。
「でも、まぁ、無いほうが感度は良くなるって言うからね。昨日の状態を思い出して、物足りなくなったらまた剃ればいいんじゃない?」
確かに毛はいつか生えてくるものだけれど…。
昨夜、いかにも『乱れました』と言われるような発言は、旭の体に火をつけることにしかならない。
カッと熱くなって、情景が脳裏を過っていく。
だけど納得できたところもあった。
これまでしてきたセックスと全く違う感じ方をしたのは、信楽の手練手管もあるのだろうが、変えられてしまった自身にもあったのかと…。
少し指で触れただけでも、体温を直に伝えてくる部分…。
旭が黙ってしまうと、信楽も適当なことを口にしたと気にかけるのか、「ごめん…。でも俺からはもう言わないよ。…あ~、何かの時にお仕置きと称してするかも、だけど。…感じまくっている旭を見たらご褒美だな」とからかってきた。
「『お仕置き』っ?!」
聞き慣れない言葉は旭の耳に突き刺さる。
旭の反応にクスクスと笑みがこぼれた。指先で前髪を掬われ撫でられていく。
「何かあった時に、ね。けど旭は素直な子だから嘘をつくこともないだろうし、普通、嫌だって思うことも聞き入れてくれちゃうから、どうかな」
旭にとって信楽から与えられるものは、何もかもが喜びだった。
どんなプレイが待っているのかは分からないが、もっと深い羞恥から生まれる興奮をもらって歓喜するような気がする。
本当の意味で、旭に酷いことはしないと信じているから…。
「さぁ、今日はもう寝よう。俺も明日は出掛けなくちゃだから…」
こんな会話を続けていてはどうなってしまうのかと気付くのか、信楽は話を切り上げた。
夜遅くまでの仕事と、朝早くからの旭の世話に、昼間も仕事をして休む間もなかったのだろう。
「年だな…」とポツリ呟いていたけれど、これだけこなせれば充分じゃないかと思ってしまう。
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- 関連記事
ずっと、そのままで良いじゃん!
何なら私が・・・
まあ、それは置いといて。
信楽さん、伊吹に会いに行くのかな?
ちゃんと歩きだしたよって。
前に進んでいるよって。
甘ったれな可愛い旭、優しい信楽さん。
本当にお似合い。
何なら私が・・・
まあ、それは置いといて。
信楽さん、伊吹に会いに行くのかな?
ちゃんと歩きだしたよって。
前に進んでいるよって。
甘ったれな可愛い旭、優しい信楽さん。
本当にお似合い。
ちー(きちく)様
おはようございます。
またきちくに(笑)
> ずっと、そのままで良いじゃん!
> 何なら私が・・・
お子ちゃま旭のままで(笑)
でもほら、優しい信楽だから、旭が外で困ることはしないんじゃないでしょうか。
とりあえず、一回やってみたし。
ちー様が絡んだらお仕置きが実行されちゃいますね(笑)
> まあ、それは置いといて。
>
> 信楽さん、伊吹に会いに行くのかな?
> ちゃんと歩きだしたよって。
> 前に進んでいるよって。
> 甘ったれな可愛い旭、優しい信楽さん。
> 本当にお似合い。
信楽はすでに伊吹のことを割り切れたしね。
今の姿を見たら伊吹も安心することでしょう。
いつか会えたらいいです。
コメントありがとうございました。
おはようございます。
またきちくに(笑)
> ずっと、そのままで良いじゃん!
> 何なら私が・・・
お子ちゃま旭のままで(笑)
でもほら、優しい信楽だから、旭が外で困ることはしないんじゃないでしょうか。
とりあえず、一回やってみたし。
ちー様が絡んだらお仕置きが実行されちゃいますね(笑)
> まあ、それは置いといて。
>
> 信楽さん、伊吹に会いに行くのかな?
> ちゃんと歩きだしたよって。
> 前に進んでいるよって。
> 甘ったれな可愛い旭、優しい信楽さん。
> 本当にお似合い。
信楽はすでに伊吹のことを割り切れたしね。
今の姿を見たら伊吹も安心することでしょう。
いつか会えたらいいです。
コメントありがとうございました。
まだまだ 信楽は旭に遠慮して”素”を出していない気がするなぁ~
まぁ 会って まだ数日ですもんね!... ∑(o・0・o)
旭の のめり込み方が 凄すぎだからの温度差を感じるんだよな、私。
信楽の”素”を出させる意味と 旭との絆を深める意味で
一度 2人に盛大な喧嘩をさせて 信楽を激怒させるのも いいかもね!
ニヤリッ( ̄一* ̄)b...byebye☆
まぁ 会って まだ数日ですもんね!... ∑(o・0・o)
旭の のめり込み方が 凄すぎだからの温度差を感じるんだよな、私。
信楽の”素”を出させる意味と 旭との絆を深める意味で
一度 2人に盛大な喧嘩をさせて 信楽を激怒させるのも いいかもね!
ニヤリッ( ̄一* ̄)b...byebye☆
けいったん様
こんにちは。
> まだまだ 信楽は旭に遠慮して”素”を出していない気がするなぁ~
> まぁ 会って まだ数日ですもんね!... ∑(o・0・o)
> 旭の のめり込み方が 凄すぎだからの温度差を感じるんだよな、私。
うーん。確かにまだまだです。
大人しく眠っちゃった(フリした)のも、旭を気遣ってのことだし(え?そんな裏話…)
でも守っていきたい気持ちは持っているんでしょうね。
まだ攻める旭に動揺しているところがあるかなぁ。
> 信楽の”素”を出させる意味と 旭との絆を深める意味で
> 一度 2人に盛大な喧嘩をさせて 信楽を激怒させるのも いいかもね!
> ニヤリッ( ̄一* ̄)b...byebye☆
喧嘩!!
それ、いいですね~ぇ。
喧嘩はお互いの絆を深めるものになりますからね。
旭も気付かされる大人の世界を見るんでしょうかね。
(でもそれは続編かも…。良いヒント(ネタ)頂きました♪)
コメントありがとうございました。
こんにちは。
> まだまだ 信楽は旭に遠慮して”素”を出していない気がするなぁ~
> まぁ 会って まだ数日ですもんね!... ∑(o・0・o)
> 旭の のめり込み方が 凄すぎだからの温度差を感じるんだよな、私。
うーん。確かにまだまだです。
大人しく眠っちゃった(フリした)のも、旭を気遣ってのことだし(え?そんな裏話…)
でも守っていきたい気持ちは持っているんでしょうね。
まだ攻める旭に動揺しているところがあるかなぁ。
> 信楽の”素”を出させる意味と 旭との絆を深める意味で
> 一度 2人に盛大な喧嘩をさせて 信楽を激怒させるのも いいかもね!
> ニヤリッ( ̄一* ̄)b...byebye☆
喧嘩!!
それ、いいですね~ぇ。
喧嘩はお互いの絆を深めるものになりますからね。
旭も気付かされる大人の世界を見るんでしょうかね。
(でもそれは続編かも…。良いヒント(ネタ)頂きました♪)
コメントありがとうございました。
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