創作料理を提供してくれる、和食の小料理屋は、ちょっとした隠れ家だった。
厨房を中心にして、カウンター席と座敷がある造りだが、店主と話をできる点もあって、客はカウンターへと寄りたがる。
かぶの煮物や、ほうれんそうのおひたしなど、思わず口に流し込んでしまいたくなる懐かしい味の料理が並んだ。
料理に似合った酒も用意してくれる。
「若美さん、あちらのお席の方が煮魚とお造りの追加と…」
注文を受けてきた店員に、ここを仕切る東根若美(ひがしねわかみ)は頷いて見せる。
新鮮な魚や肉、野菜も、その日に仕入れたものばかりだ。
少しでも美味しい状態で客に届けたいと、こだわりは貫かれて素材の良さは極められていた。
~客席~
「刈羽、今日はおごってあげるからね」
「社長のその言葉はあとが怖いんですけれどねぇ」
次々と届かれる料理、舌鼓をうつのだが、なんだか影に潜むことに柏崎刈羽(かしわざきかりわ)は戸惑いもあった。
まぁ、こんなことの繰り返しでこの会社が大きくなっていっているのも事実。
そして自分の収入も増えている。
「五泉(いつみ)のやつ、燕ちゃんを、ある施設にあずけちゃってさぁ」
利用できるものが少なくなってくると皺寄せもやってくる。
そこがこの”お食事会”なのか…。
「外交、全部俺がやれってことですか?」
「そこまでいわないけれど。なんとなーしに客引きに長けた燕ちゃんの代わり、刈羽ができればねぇ」
「あのねえ、言ってること、変わらないし…。比べられる俺、情けないし…。また、あそこまで可愛くないですけど」
「だから、そこを頑張ってぇってことでねぇ」
「社長。…ものすごく否定されてる気分?これで会社に貢献できるとは思わないけど」
目の前の料理と、今後に寄せられること。
刈羽の渋い声に能生の苦笑が漏れた。
過去からの、知ってきた性格は刈羽と能生を近付けても来る。
「誰も比べないって。刈羽は刈羽の力ってものがあるでしょ。燕ちゃんはさぁ、まぁ、可愛さはあるだろうけど、刈羽は実力があるからね。そこはまだ燕ちゃんにはないものだし」
年齢のことを言われたら確かに怯んでしまう。
ほめられるものは培ってきた人生経験だろうか。
「社長のお目にかなっているのなら…とおもいますけどね」
「思っているよ~。刈羽、重要だからね」
「どこまで本気なんだか…」
苦笑で迎える雑談。
話の合間に、新しく届いた料理を堪能する。
この店の味は美味しいなぁと、何かの会食には使おうかと刈羽は思っていた。
全ての支払いがいくらになるのかは知らないが。
寄らせた客は絶対に満足してくれる素材の良さだ。
「刈羽、このあと暇だろ?」
「絶対にタチでいいっていうなら付き合うけど」
「そこんとこ、つよいよなぁ」
「俺、まがらないでいますよ。嫌ならそれまで」
「まぁ、いっかぁ」
何やら契約は整ったらしい。
最後の一組も腰を上げた。
「若美さん。お客さん、そろそろ帰るみたいですよ」
「そうか…。じゃあ、もう店じまいにするか…」
週末に近付くにつれ、客のあしも離れていった。
平日は会社帰りのサラリーマンも多かったが、家で過ごす人も多いのだろうか。
来年こそは、売り上げも伸ばしたいものだ。
ここにいた社長のご機嫌はとれただろうか。
仲良く並んで帰っていく姿に、満足の意見を聞いたような気がする。
「ごちそうさま」と笑ってくれた笑みが、何よりも店をやっていてよかったと思えるものだった。
にほんブログ村
ポチっとしていただけると嬉しいです。
もう、どこのカテゴリーに入れようか考えてしまったよ~。
厨房を中心にして、カウンター席と座敷がある造りだが、店主と話をできる点もあって、客はカウンターへと寄りたがる。
かぶの煮物や、ほうれんそうのおひたしなど、思わず口に流し込んでしまいたくなる懐かしい味の料理が並んだ。
料理に似合った酒も用意してくれる。
「若美さん、あちらのお席の方が煮魚とお造りの追加と…」
注文を受けてきた店員に、ここを仕切る東根若美(ひがしねわかみ)は頷いて見せる。
新鮮な魚や肉、野菜も、その日に仕入れたものばかりだ。
少しでも美味しい状態で客に届けたいと、こだわりは貫かれて素材の良さは極められていた。
~客席~
「刈羽、今日はおごってあげるからね」
「社長のその言葉はあとが怖いんですけれどねぇ」
次々と届かれる料理、舌鼓をうつのだが、なんだか影に潜むことに柏崎刈羽(かしわざきかりわ)は戸惑いもあった。
まぁ、こんなことの繰り返しでこの会社が大きくなっていっているのも事実。
そして自分の収入も増えている。
「五泉(いつみ)のやつ、燕ちゃんを、ある施設にあずけちゃってさぁ」
利用できるものが少なくなってくると皺寄せもやってくる。
そこがこの”お食事会”なのか…。
「外交、全部俺がやれってことですか?」
「そこまでいわないけれど。なんとなーしに客引きに長けた燕ちゃんの代わり、刈羽ができればねぇ」
「あのねえ、言ってること、変わらないし…。比べられる俺、情けないし…。また、あそこまで可愛くないですけど」
「だから、そこを頑張ってぇってことでねぇ」
「社長。…ものすごく否定されてる気分?これで会社に貢献できるとは思わないけど」
目の前の料理と、今後に寄せられること。
刈羽の渋い声に能生の苦笑が漏れた。
過去からの、知ってきた性格は刈羽と能生を近付けても来る。
「誰も比べないって。刈羽は刈羽の力ってものがあるでしょ。燕ちゃんはさぁ、まぁ、可愛さはあるだろうけど、刈羽は実力があるからね。そこはまだ燕ちゃんにはないものだし」
年齢のことを言われたら確かに怯んでしまう。
ほめられるものは培ってきた人生経験だろうか。
「社長のお目にかなっているのなら…とおもいますけどね」
「思っているよ~。刈羽、重要だからね」
「どこまで本気なんだか…」
苦笑で迎える雑談。
話の合間に、新しく届いた料理を堪能する。
この店の味は美味しいなぁと、何かの会食には使おうかと刈羽は思っていた。
全ての支払いがいくらになるのかは知らないが。
寄らせた客は絶対に満足してくれる素材の良さだ。
「刈羽、このあと暇だろ?」
「絶対にタチでいいっていうなら付き合うけど」
「そこんとこ、つよいよなぁ」
「俺、まがらないでいますよ。嫌ならそれまで」
「まぁ、いっかぁ」
何やら契約は整ったらしい。
最後の一組も腰を上げた。
「若美さん。お客さん、そろそろ帰るみたいですよ」
「そうか…。じゃあ、もう店じまいにするか…」
週末に近付くにつれ、客のあしも離れていった。
平日は会社帰りのサラリーマンも多かったが、家で過ごす人も多いのだろうか。
来年こそは、売り上げも伸ばしたいものだ。
ここにいた社長のご機嫌はとれただろうか。
仲良く並んで帰っていく姿に、満足の意見を聞いたような気がする。
「ごちそうさま」と笑ってくれた笑みが、何よりも店をやっていてよかったと思えるものだった。
にほんブログ村
ポチっとしていただけると嬉しいです。
もう、どこのカテゴリーに入れようか考えてしまったよ~。
きえ様、次々と更新 ┏O)) アザ━━━━━━━ス!
能生と刈羽が そういう仲だったとは!!
攻め同士なのに…
今夜は 能生が受けさんなのね♪
この2人、順番っこで 担当が変わっているのかしら?
って事は、次は…アヒャ!(*ノ∀'*)σチミ!!...byebye☆
能生と刈羽が そういう仲だったとは!!
攻め同士なのに…
今夜は 能生が受けさんなのね♪
この2人、順番っこで 担当が変わっているのかしら?
って事は、次は…アヒャ!(*ノ∀'*)σチミ!!...byebye☆
わああ!若美お兄ちゃん!ぎゃー、格好良いわぁ!
お兄ちゃん、私仲間が出来たからまた行くねっ。
師匠、にっかたんとさえさんと甲斐さん連れてこうね。
それにしても。五泉兄は、リバな人なのね。
刈羽もなのかー。
ふふふ。きえさんちにはなかなかいないカプだわ。
つか、二人は恋人なのかな?
違うと思うなあ(^ー^)
はあ。何かプレゼント貰ってる気分だ。
お兄ちゃん、私仲間が出来たからまた行くねっ。
師匠、にっかたんとさえさんと甲斐さん連れてこうね。
それにしても。五泉兄は、リバな人なのね。
刈羽もなのかー。
ふふふ。きえさんちにはなかなかいないカプだわ。
つか、二人は恋人なのかな?
違うと思うなあ(^ー^)
はあ。何かプレゼント貰ってる気分だ。
けいったん様
一件レスでごめんなさい。
> きえ様、次々と更新 ┏O)) アザ━━━━━━━ス!
>
> 能生と刈羽が そういう仲だったとは!!
> 攻め同士なのに…
> 今夜は 能生が受けさんなのね♪
このふたり、攻め同士なのに。
私個人の中では、能生って受けっていう感じでした。
印象が変わってしまったなら申し訳ないのですが。
強引に進める社長。その影で社員も引き寄せていると言うか。
> この2人、順番っこで 担当が変わっているのかしら?
> って事は、次は…アヒャ!(*ノ∀'*)σチミ!!...byebye☆
次は~???
リバっこ、絶対にできる人たちですね。
能生「たまにはしばられてみようか」
刈羽「社長、そういう恐ろしいことは言わないでよ」
能生「このまえ抱かせてあげたじゃん」
刈羽「ボーナス、どんだけ?」
ヤバい。書いていたらネタが膨らんでしまった…。
コメントありがとうございました(←逃げてないよ~)
一件レスでごめんなさい。
> きえ様、次々と更新 ┏O)) アザ━━━━━━━ス!
>
> 能生と刈羽が そういう仲だったとは!!
> 攻め同士なのに…
> 今夜は 能生が受けさんなのね♪
このふたり、攻め同士なのに。
私個人の中では、能生って受けっていう感じでした。
印象が変わってしまったなら申し訳ないのですが。
強引に進める社長。その影で社員も引き寄せていると言うか。
> この2人、順番っこで 担当が変わっているのかしら?
> って事は、次は…アヒャ!(*ノ∀'*)σチミ!!...byebye☆
次は~???
リバっこ、絶対にできる人たちですね。
能生「たまにはしばられてみようか」
刈羽「社長、そういう恐ろしいことは言わないでよ」
能生「このまえ抱かせてあげたじゃん」
刈羽「ボーナス、どんだけ?」
ヤバい。書いていたらネタが膨らんでしまった…。
コメントありがとうございました(←逃げてないよ~)
ちー様
こんばんは。
> わああ!若美お兄ちゃん!ぎゃー、格好良いわぁ!
> お兄ちゃん、私仲間が出来たからまた行くねっ。
> 師匠、にっかたんとさえさんと甲斐さん連れてこうね。
集団で訪れるのね。
こっちのお店も繁盛。
脇役だったひとが登場しています。
喜んでもらえてよかったぁ。
> それにしても。五泉兄は、リバな人なのね。
> 刈羽もなのかー。
> ふふふ。きえさんちにはなかなかいないカプだわ。
> つか、二人は恋人なのかな?
> 違うと思うなあ(^ー^)
>
> はあ。何かプレゼント貰ってる気分だ。
はぁい。クリスマスプレゼントを兼ねて~。
うちには珍しいキャラでしたね。
なんとなく兄はどっちでもいけそうな感じだったのですが。
もしもしもし、リクあったら能生と燕…あ、ちがった、刈羽のお話でも書きたいです。
…いや、本当に、今思いついたもので…。
(読者さんの思考、マジですごいです)
コメントありがとうございました。
こんばんは。
> わああ!若美お兄ちゃん!ぎゃー、格好良いわぁ!
> お兄ちゃん、私仲間が出来たからまた行くねっ。
> 師匠、にっかたんとさえさんと甲斐さん連れてこうね。
集団で訪れるのね。
こっちのお店も繁盛。
脇役だったひとが登場しています。
喜んでもらえてよかったぁ。
> それにしても。五泉兄は、リバな人なのね。
> 刈羽もなのかー。
> ふふふ。きえさんちにはなかなかいないカプだわ。
> つか、二人は恋人なのかな?
> 違うと思うなあ(^ー^)
>
> はあ。何かプレゼント貰ってる気分だ。
はぁい。クリスマスプレゼントを兼ねて~。
うちには珍しいキャラでしたね。
なんとなく兄はどっちでもいけそうな感じだったのですが。
もしもしもし、リクあったら能生と燕…あ、ちがった、刈羽のお話でも書きたいです。
…いや、本当に、今思いついたもので…。
(読者さんの思考、マジですごいです)
コメントありがとうございました。
| ホーム |