まだ日の高い時間だ。夕方にもなりきっていないのに、何度の絶頂を迎えたのだろうか。
日野が言ったからだけではない。散々なほど榛名に弄ばれていた。充分に甘やかされて快楽を味わった。
英人の身体は敏感になり過ぎていて少しでも触れられればぴくりと反応した。
ベッドの上に横たえられ、榛名はまだ足りないと言いたげに、英人の力を失った分身を口に入れた。
今日、何度目の口淫かはもうわからない。白濁を零しまくって汚れているというのに、榛名は気にした様子もなく何度だって刺激を与えてくる。
だけど最後だけは英人の言葉がなければ施しをくれなかった。
もう体液だって出ないというのに、反応してしまう肉棒が憎たらしくなる。
榛名の舌先に刺激されて、しっかりと勃ちきってしまったところで、榛名は唇を離した。
それから抱きこんだ腕の中で、背中や脇腹、鳩尾などを舐めて撫でまくって、一番肝心な部分は放ったらかしにされる。乳首は熟れて尖り、舐められるだけでジンとした痛みが走った。全身に榛名の痕跡が散らされていた。
疼いてしまう下半身に耐えられず、榛名に身を寄せるように擦りつけるのを榛名は待っている。
厭らしいのは自分だと告げられているようで、堪えようのない羞恥心が覆うのに、じっとしていることなどできなかった。
「やぁ…」
榛名の手から逃れようとすれば、簡単に逃げさせてくれる。
だけど結局体中を流れる欲に耐えられず、縋りつく。その反応を榛名が愉しんでいるのは充分なほど分かった。
こんな意地悪な榛名は嫌いだと口に出せたらいいのに…。
「嫌なのか?」
わざと聞くこの唇がどれだけ恨めしいものなのか…。
そんなことはないと首を振ってもはっきりと言葉に出すまで刺激を与えてくれない。
今回の行為の中でどれだけいやらしい言葉を吐かされたのだろう。
それでも榛名は満足していない様子だった。
「ねぇ、もっと…」
一つでも英人が口にすれば少しは心を許すようであったが、決して最後の言葉まで見逃してはくれなかった。
榛名が認めてくれるであろう言葉がふと思い浮かんだ。
英人は小さな吐息と共に、この世の全てが榛名の上にあることを伝えてみた。
これまで榛名の満たされない心の奥は、英人が感じているものとたぶん同じなのだろうと思った。
自分が折れればいい…。
恥ずかしいことや悔しいことではない。榛名が聞きたい言葉は自分も感じたいことで、態度や雰囲気だけで満足させられるものではない。
はっきりとした言葉を榛名だって望んでいる…。
「好き…。千城だけ好き…」
英人の掠れるような声に、ようやく満足したような榛名の表情が見えた。
「愛している…」
返ってくる言葉の重みに英人は我を忘れた。
開ききった後孔に榛名の灼熱が宛がわれて、その熱に言いようのない感動が滾る。
すでに榛名の吐き出した液で潤いを帯びた孔は簡単に榛名自身を飲みこんだ。
「二度と他の男を頼るな。何もかも全てを言え。おまえの望みならなんだって叶えてやる。こんな屈辱はもう耐えられない」
日野と共にいた一夜がどれほど榛名の心に傷を与えたのかと思った。
英人が考えていたほど単純な夜ではなかった。
フラフラと他人を頼ったことが榛名にとっては大きな衝撃でしかなかったのだとやっと知った。
その反動がこの行為に表れているのだということも…。
榛名の激しい想いを感じられることが嬉しくて仕方がなかった。
翌日、ギシギシという身体を抱えられて榛名のお抱えでもある宝飾店に連れられた。
数百万とする宝石が所狭しと並んでいるような店で、指輪のデザインをしろと突然告げられる。
白髪の交じった年配の支配人は榛名の発言から英人をデザイナーと判断したようだった。
「世界でたった一つしかないものを作るんだ。俺とおまえの愛の証に」
支配人の目が剥くのが分かったくらいだが、榛名は全く気にせずに英人を見つめていた。
榛名が望んだのは結婚指輪にも等しいものだった。
結婚が許される間柄ではない。ただでさえ榛名が背負うものは大き過ぎる。このまま一緒に居てもいいのだろうか…。
改めて現実を突き付けられた気がした。
戸惑うばかりの英人に榛名は静かに告げた。
「俺はおまえを手放したくない。そう思うのはダメなことか?こんな指輪一つでおまえを縛り付けられるとは思っていない。だがせめて形のあるものを与えたい。誰が見ても明らかに分かる存在をおまえに身につけさせたい」
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日野が言ったからだけではない。散々なほど榛名に弄ばれていた。充分に甘やかされて快楽を味わった。
英人の身体は敏感になり過ぎていて少しでも触れられればぴくりと反応した。
ベッドの上に横たえられ、榛名はまだ足りないと言いたげに、英人の力を失った分身を口に入れた。
今日、何度目の口淫かはもうわからない。白濁を零しまくって汚れているというのに、榛名は気にした様子もなく何度だって刺激を与えてくる。
だけど最後だけは英人の言葉がなければ施しをくれなかった。
もう体液だって出ないというのに、反応してしまう肉棒が憎たらしくなる。
榛名の舌先に刺激されて、しっかりと勃ちきってしまったところで、榛名は唇を離した。
それから抱きこんだ腕の中で、背中や脇腹、鳩尾などを舐めて撫でまくって、一番肝心な部分は放ったらかしにされる。乳首は熟れて尖り、舐められるだけでジンとした痛みが走った。全身に榛名の痕跡が散らされていた。
疼いてしまう下半身に耐えられず、榛名に身を寄せるように擦りつけるのを榛名は待っている。
厭らしいのは自分だと告げられているようで、堪えようのない羞恥心が覆うのに、じっとしていることなどできなかった。
「やぁ…」
榛名の手から逃れようとすれば、簡単に逃げさせてくれる。
だけど結局体中を流れる欲に耐えられず、縋りつく。その反応を榛名が愉しんでいるのは充分なほど分かった。
こんな意地悪な榛名は嫌いだと口に出せたらいいのに…。
「嫌なのか?」
わざと聞くこの唇がどれだけ恨めしいものなのか…。
そんなことはないと首を振ってもはっきりと言葉に出すまで刺激を与えてくれない。
今回の行為の中でどれだけいやらしい言葉を吐かされたのだろう。
それでも榛名は満足していない様子だった。
「ねぇ、もっと…」
一つでも英人が口にすれば少しは心を許すようであったが、決して最後の言葉まで見逃してはくれなかった。
榛名が認めてくれるであろう言葉がふと思い浮かんだ。
英人は小さな吐息と共に、この世の全てが榛名の上にあることを伝えてみた。
これまで榛名の満たされない心の奥は、英人が感じているものとたぶん同じなのだろうと思った。
自分が折れればいい…。
恥ずかしいことや悔しいことではない。榛名が聞きたい言葉は自分も感じたいことで、態度や雰囲気だけで満足させられるものではない。
はっきりとした言葉を榛名だって望んでいる…。
「好き…。千城だけ好き…」
英人の掠れるような声に、ようやく満足したような榛名の表情が見えた。
「愛している…」
返ってくる言葉の重みに英人は我を忘れた。
開ききった後孔に榛名の灼熱が宛がわれて、その熱に言いようのない感動が滾る。
すでに榛名の吐き出した液で潤いを帯びた孔は簡単に榛名自身を飲みこんだ。
「二度と他の男を頼るな。何もかも全てを言え。おまえの望みならなんだって叶えてやる。こんな屈辱はもう耐えられない」
日野と共にいた一夜がどれほど榛名の心に傷を与えたのかと思った。
英人が考えていたほど単純な夜ではなかった。
フラフラと他人を頼ったことが榛名にとっては大きな衝撃でしかなかったのだとやっと知った。
その反動がこの行為に表れているのだということも…。
榛名の激しい想いを感じられることが嬉しくて仕方がなかった。
翌日、ギシギシという身体を抱えられて榛名のお抱えでもある宝飾店に連れられた。
数百万とする宝石が所狭しと並んでいるような店で、指輪のデザインをしろと突然告げられる。
白髪の交じった年配の支配人は榛名の発言から英人をデザイナーと判断したようだった。
「世界でたった一つしかないものを作るんだ。俺とおまえの愛の証に」
支配人の目が剥くのが分かったくらいだが、榛名は全く気にせずに英人を見つめていた。
榛名が望んだのは結婚指輪にも等しいものだった。
結婚が許される間柄ではない。ただでさえ榛名が背負うものは大き過ぎる。このまま一緒に居てもいいのだろうか…。
改めて現実を突き付けられた気がした。
戸惑うばかりの英人に榛名は静かに告げた。
「俺はおまえを手放したくない。そう思うのはダメなことか?こんな指輪一つでおまえを縛り付けられるとは思っていない。だがせめて形のあるものを与えたい。誰が見ても明らかに分かる存在をおまえに身につけさせたい」
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蝶丸 | URL | 2009-11-28-Sat 03:53 [編集]
千城の嫉妬をきちんと受け止めて、前に進めるようになる位英人は成長したのですね。
英人を見守ってきた者として嬉しい限りです。
もうすぐ最終回なんですね。
寂しいです。
英人が満足できる程に、めちゃくちゃに甘やかせてあげて欲しいな~って思ってます。
千城も不器用ですね。
高価な指輪を贈るのに、もっとロマンチックな言葉を選べばいいのにね~
でも、今までのいきさつを考えてたら、英人に安心感を与える為に効果的に台詞なのかも・・・
英人を見守ってきた者として嬉しい限りです。
もうすぐ最終回なんですね。
寂しいです。
英人が満足できる程に、めちゃくちゃに甘やかせてあげて欲しいな~って思ってます。
千城も不器用ですね。
高価な指輪を贈るのに、もっとロマンチックな言葉を選べばいいのにね~
でも、今までのいきさつを考えてたら、英人に安心感を与える為に効果的に台詞なのかも・・・
蝶丸様
こんにちは。いつもお越しいただきありがとうございます。
> 千城の嫉妬をきちんと受け止めて、前に進めるようになる位英人は成長したのですね。
> 英人を見守ってきた者として嬉しい限りです。
英人、成長したなぁって思います。
後ろ向きな性格も少しずつ改善されていますし、母としては嬉しい限りです。
> もうすぐ最終回なんですね。
> 寂しいです。
ええ。最終回の予定なんですけど…。
なかなか終わらない。なんだか無駄に余計な話が増えていっているようで…。
> 千城も不器用ですね。
> 高価な指輪を贈るのに、もっとロマンチックな言葉を選べばいいのにね~
ろまんちっくな言葉を言わせたかったんですけど、またここで足踏みしてしまった英人に分からせようと動いてしまいました。
どうせ遠まわしに言ったって英人の思考では理解しきれないし。
分かりやすい言葉で伝えるのが英人を変に悩ませなくていいのだと思います。
すぐへんてこりんな考えを持っちゃう子ですから。
コメントありがとうございました。
こんにちは。いつもお越しいただきありがとうございます。
> 千城の嫉妬をきちんと受け止めて、前に進めるようになる位英人は成長したのですね。
> 英人を見守ってきた者として嬉しい限りです。
英人、成長したなぁって思います。
後ろ向きな性格も少しずつ改善されていますし、母としては嬉しい限りです。
> もうすぐ最終回なんですね。
> 寂しいです。
ええ。最終回の予定なんですけど…。
なかなか終わらない。なんだか無駄に余計な話が増えていっているようで…。
> 千城も不器用ですね。
> 高価な指輪を贈るのに、もっとロマンチックな言葉を選べばいいのにね~
ろまんちっくな言葉を言わせたかったんですけど、またここで足踏みしてしまった英人に分からせようと動いてしまいました。
どうせ遠まわしに言ったって英人の思考では理解しきれないし。
分かりやすい言葉で伝えるのが英人を変に悩ませなくていいのだと思います。
すぐへんてこりんな考えを持っちゃう子ですから。
コメントありがとうございました。
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