R15くらい。必要ないかな。
「んっ…」
塞がれた唇の端から漏れる抵抗の声。
激しい水音を立てながら絡め取られる舌のせいで口を閉じることができない。
文句の一つも言ってやりたいのに…と頭だけは動くが、それとは反対に撫でられる身体が悦びを求めて戦慄いた。
スーツのボタンはすでに外され、ワイシャツのボタンも上から3つほどは留まっていない。
背後を書類棚に押さえられ筋肉質な腕に捕まえられる。
擦りつけられた下半身が熱を持つのが分かってうろたえた。
「身体の方が正直にできている。このままの状態で帰る気かよ」
長い口付けを施し、充分なほど疼きが生じたと感じ取った水谷が、余裕の笑みを浮かべて野崎の上気した頬を撫でた。
散々喰い散らかしてきただけあって、どうすればその気になるのかなど簡単に分かるといった感じだった。
「こ…、れっ、…犯罪、ですよっ」
まともな呼吸も追いつかなくなっている野崎から途切れ途切れの台詞が漏れても水谷は全く意に介する様子を見せなかった。
憎まれ口など乳飲み子の喚きとさほど変わらないらしい。
そう思うから益々自分が対応できない人間のようで惨めに感じた。
角度をつけ始めた股間を水谷の掌がスラックスの上から揉んだ。
「本当に抵抗してたらこんなふうにならねぇだろ。それにもっとジタバタと暴れる。嫌じゃないんだろう?いつもここで『ご奉仕』してくれることの礼として気持ちいいことしてやるよ。いいから大人しく付き合え」
「そん、っなに、欲求不満なんですか」
「そ。欲求不満なの。犯罪にならないうちになんとかしろよ」
大した理由付けだ。
いままでもからかわれさり気なく触れられるくらいのことはあったが、野崎がぴしゃりと言い押さえればそれ以上のことはしてこなかった。
嫌がる人間に無理矢理接触しているだけで充分罪だろうと思っても、煽られて見事に反応してしまった身体を見れば返す言葉もなくなる。
「いつもツンとすました美琴が喘ぐところが見てみたい」
耳元で囁かれるバリトンですら、ゾクリとくる。
「下品な…」
「たまにはヌかないと身体に悪いぞ。可愛がってやるから」
野崎は時に『諦め』が必要だということを良く知っていた。
こんなことで肉体関係を持つのは不本意であったが、水谷の性格を思えば一過性のものに過ぎないと承知してもいる。
感情が無い分、開き直って抱くことも抱かれることにも同意できる。
なにより今日の水谷は黙って自分を解放することはないだろうと察しがついたし、今の自分の状態で放置されるのも辛いものがある。
…ただ抱かれるだけだ…。
後腐れもなく、水谷にとっても自分にとっても都合の良い存在。
『割り切る』…そう思うから委ねられる。
ただのいいわけだと承知しながらも、全てを水谷のまかせる身体と思えば抵抗があった。
一人で処理する光景を思い浮かべればそれもなんとも情けなかった。
まんまと嵌められたようで野崎が唇を噛めば、フッと笑った水谷がそれを解こうと再び唇を寄せてきた。
先程の猛獣のような強引さとは違って啄ばむような甘さがあった。
「OKだろ?」
改めて確認をされた野崎は、小さな溜め息を吐いてから頷いた。
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「んっ…」
塞がれた唇の端から漏れる抵抗の声。
激しい水音を立てながら絡め取られる舌のせいで口を閉じることができない。
文句の一つも言ってやりたいのに…と頭だけは動くが、それとは反対に撫でられる身体が悦びを求めて戦慄いた。
スーツのボタンはすでに外され、ワイシャツのボタンも上から3つほどは留まっていない。
背後を書類棚に押さえられ筋肉質な腕に捕まえられる。
擦りつけられた下半身が熱を持つのが分かってうろたえた。
「身体の方が正直にできている。このままの状態で帰る気かよ」
長い口付けを施し、充分なほど疼きが生じたと感じ取った水谷が、余裕の笑みを浮かべて野崎の上気した頬を撫でた。
散々喰い散らかしてきただけあって、どうすればその気になるのかなど簡単に分かるといった感じだった。
「こ…、れっ、…犯罪、ですよっ」
まともな呼吸も追いつかなくなっている野崎から途切れ途切れの台詞が漏れても水谷は全く意に介する様子を見せなかった。
憎まれ口など乳飲み子の喚きとさほど変わらないらしい。
そう思うから益々自分が対応できない人間のようで惨めに感じた。
角度をつけ始めた股間を水谷の掌がスラックスの上から揉んだ。
「本当に抵抗してたらこんなふうにならねぇだろ。それにもっとジタバタと暴れる。嫌じゃないんだろう?いつもここで『ご奉仕』してくれることの礼として気持ちいいことしてやるよ。いいから大人しく付き合え」
「そん、っなに、欲求不満なんですか」
「そ。欲求不満なの。犯罪にならないうちになんとかしろよ」
大した理由付けだ。
いままでもからかわれさり気なく触れられるくらいのことはあったが、野崎がぴしゃりと言い押さえればそれ以上のことはしてこなかった。
嫌がる人間に無理矢理接触しているだけで充分罪だろうと思っても、煽られて見事に反応してしまった身体を見れば返す言葉もなくなる。
「いつもツンとすました美琴が喘ぐところが見てみたい」
耳元で囁かれるバリトンですら、ゾクリとくる。
「下品な…」
「たまにはヌかないと身体に悪いぞ。可愛がってやるから」
野崎は時に『諦め』が必要だということを良く知っていた。
こんなことで肉体関係を持つのは不本意であったが、水谷の性格を思えば一過性のものに過ぎないと承知してもいる。
感情が無い分、開き直って抱くことも抱かれることにも同意できる。
なにより今日の水谷は黙って自分を解放することはないだろうと察しがついたし、今の自分の状態で放置されるのも辛いものがある。
…ただ抱かれるだけだ…。
後腐れもなく、水谷にとっても自分にとっても都合の良い存在。
『割り切る』…そう思うから委ねられる。
ただのいいわけだと承知しながらも、全てを水谷のまかせる身体と思えば抵抗があった。
一人で処理する光景を思い浮かべればそれもなんとも情けなかった。
まんまと嵌められたようで野崎が唇を噛めば、フッと笑った水谷がそれを解こうと再び唇を寄せてきた。
先程の猛獣のような強引さとは違って啄ばむような甘さがあった。
「OKだろ?」
改めて確認をされた野崎は、小さな溜め息を吐いてから頷いた。
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水谷さんキャラ変わってる、っていうかこっちが本性だな。
野崎さんたら結構流されやすい？
ビジネスみたいにいろいろ考えて計算して最良の選択をするみたいに判断して、こんなときも割り切って諦めちゃうんですね。
でもそんなに簡単に、どうぞとカラダを差し出せるって経験者ですかね？
次回が気になります。
野崎さんたら結構流されやすい？
ビジネスみたいにいろいろ考えて計算して最良の選択をするみたいに判断して、こんなときも割り切って諦めちゃうんですね。
でもそんなに簡単に、どうぞとカラダを差し出せるって経験者ですかね？
次回が気になります。
甲斐様
おはようございます。
犯罪者ですよね～。
水谷ってば、この調子で今まで何人喰ってきたんだろう…。
いえ、ここまで強引なのは相手が物分かりの良い大人だからだと思います。
> 野崎さんたら結構流されやすい？
> ビジネスみたいにいろいろ考えて計算して最良の選択をするみたいに判断して、こんなときも割り切って諦めちゃうんですね。
> でもそんなに簡単に、どうぞとカラダを差し出せるって経験者ですかね？
周りが勝手なことをする人間ばかりなので強硬手段に出られたときの対応は身についているみたいです。
身体まで提供できる野崎ってある意味、怖いものなしですよね。
もちろん、時と場合、状況判断をしたうえでですけど。
一応、経験はあるようです。
経験ないのに差し出せたら、………どんな人間だよ?!と私がびっくりします。
コメントありがとうございました。
おはようございます。
犯罪者ですよね～。
水谷ってば、この調子で今まで何人喰ってきたんだろう…。
いえ、ここまで強引なのは相手が物分かりの良い大人だからだと思います。
> 野崎さんたら結構流されやすい？
> ビジネスみたいにいろいろ考えて計算して最良の選択をするみたいに判断して、こんなときも割り切って諦めちゃうんですね。
> でもそんなに簡単に、どうぞとカラダを差し出せるって経験者ですかね？
周りが勝手なことをする人間ばかりなので強硬手段に出られたときの対応は身についているみたいです。
身体まで提供できる野崎ってある意味、怖いものなしですよね。
もちろん、時と場合、状況判断をしたうえでですけど。
一応、経験はあるようです。
経験ないのに差し出せたら、………どんな人間だよ?!と私がびっくりします。
コメントありがとうございました。
MO様
こんにちは。
>とうとう野崎、捕らわれちゃいましたね。今までで、一番の大人同士のカップルですからね～。酸いも甘いも知り尽くした水谷ですからね～。極上の夜が待っていそうですね。
捕らわれの身となりました!!(喜んでいるらしい…)
一番大人!!
ですよね～。水谷50代(52、3歳くらいかな)、野崎37歳。うーん。
いままで『可愛い系』を書き続けてきた私にとっては異色といっていいです。
さぁ、どんな一夜がまっていることやら。
毎度のことですが、『一夜の出来事』ですので。
水谷さんの手腕、私書けるのかなぁ…。
コメントありがとうございました。
こんにちは。
>とうとう野崎、捕らわれちゃいましたね。今までで、一番の大人同士のカップルですからね～。酸いも甘いも知り尽くした水谷ですからね～。極上の夜が待っていそうですね。
捕らわれの身となりました!!(喜んでいるらしい…)
一番大人!!
ですよね～。水谷50代(52、3歳くらいかな)、野崎37歳。うーん。
いままで『可愛い系』を書き続けてきた私にとっては異色といっていいです。
さぁ、どんな一夜がまっていることやら。
毎度のことですが、『一夜の出来事』ですので。
水谷さんの手腕、私書けるのかなぁ…。
コメントありがとうございました。
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