仕事先には一日中出ていることを告げてあるし、緊急な場合でも連絡がとれないわけではない。
時間に余裕があることをさりげなく伝えればいたずらな笑みで「そういうことしちゃうんだ～」と目尻を下げた。
とはいえ、中條も仕事をしていることになっているのだから、お互い様だろう。
「こういう時に便利な仕事で」
「確かにそうだよね。けど磯部さんだから持てる時間じゃない?僕なんかいっぱいいっぱいだよ」
「またまた、謙遜しちゃって。じゃあこの余裕さは何?」
反対に笑いかければ「部下頼み」とやはり下手だった。
「いいねぇ、優秀な部下で。うちは今月、大ピンチって感じだよ」
「え?磯部さんの腕をもっても?」
「あのね～、一人で切り盛りしているわけじゃないんだって」
二人の会話はどこまでも朗らかで時折笑い声が上がっては、朝比奈などが目を止めてきた。
なんとなく知った顔の前で話し続けるのも聞き耳をたてられているようで抵抗が生まれる。
もちろん口外するような人間ではないだろうが、今一歩踏み込めないもどかしさも感じた。
元部下の前だから、という気恥ずかしさか…。
営業という人の顔を見ることに慣れた立場だからなのか、磯部の戸惑いを中條は感づいたようだ。
少し顔を近付けるような仕草をとって「お店変える?」と尋ねてくる。
この気の回し方はさすがだな…と感心した。
「あぁ、そうするか…」
立ち上がり帰ろうという態度をとれば、朝比奈がドアの前まで見送ってくれた。
「是非また来てくださいね」
「今度は営業しにくるよ」
「買えるわけないでしょ!!」
口を尖らせた朝比奈には、からかいがいがあるな、と内心で思っていたのは内緒だが…。
エレベーターで降りるか階段を使うかで小さないさかいが起こる。
何の迷いもなくエレベーターの前に立った磯部を、中條が隣り合う階段へと導いた。
「階段でいこ」
「なんで?」
「食後の運動」
手を取られれば離す方が不自然なのか、手をつないでいるほうが不自然なのか、困惑する磯部を気にせずに引っ張られた。
磯部には中條がそこまで体型を気にする理由が理解できずにいた。
確かに年齢を重ねると共に意識するところはあるが、ムキになるほど変化は感じられない。
「この前も思ったけど、変わってないよ。気にし過ぎじゃない?」
「そうも言ってられないんだよ。脱いだらすごいんです、状態で」
「それは是非拝見させていただかないと」
わざとらしく口角をあげれば、冗談と分かってくれていると思っていたのに意外と真面目な顔で振り仰がれた。
もしかしてこの手の話題は禁物だっただろうか…。
「それ、本気で言ってる?」
「え?本気…って、…」
思わず言葉に詰まれば「んー」とそれ以上の言及をせずにいる。
心のうちで冷汗をかいていたが、しばらくすると踊り場で足を止めた。
「付き合ってもいい、とか本気で思ってる?」
中條の静かな声がしーんとした踊り場に響いた。
にほんブログ村
磯部…立場なし…。
この二人は意外と会話が多いので書きやすいかも。(っていいながら進みはカメ)
ポチしてくれたら嬉しいです♪
時間に余裕があることをさりげなく伝えればいたずらな笑みで「そういうことしちゃうんだ～」と目尻を下げた。
とはいえ、中條も仕事をしていることになっているのだから、お互い様だろう。
「こういう時に便利な仕事で」
「確かにそうだよね。けど磯部さんだから持てる時間じゃない?僕なんかいっぱいいっぱいだよ」
「またまた、謙遜しちゃって。じゃあこの余裕さは何?」
反対に笑いかければ「部下頼み」とやはり下手だった。
「いいねぇ、優秀な部下で。うちは今月、大ピンチって感じだよ」
「え?磯部さんの腕をもっても?」
「あのね～、一人で切り盛りしているわけじゃないんだって」
二人の会話はどこまでも朗らかで時折笑い声が上がっては、朝比奈などが目を止めてきた。
なんとなく知った顔の前で話し続けるのも聞き耳をたてられているようで抵抗が生まれる。
もちろん口外するような人間ではないだろうが、今一歩踏み込めないもどかしさも感じた。
元部下の前だから、という気恥ずかしさか…。
営業という人の顔を見ることに慣れた立場だからなのか、磯部の戸惑いを中條は感づいたようだ。
少し顔を近付けるような仕草をとって「お店変える?」と尋ねてくる。
この気の回し方はさすがだな…と感心した。
「あぁ、そうするか…」
立ち上がり帰ろうという態度をとれば、朝比奈がドアの前まで見送ってくれた。
「是非また来てくださいね」
「今度は営業しにくるよ」
「買えるわけないでしょ!!」
口を尖らせた朝比奈には、からかいがいがあるな、と内心で思っていたのは内緒だが…。
エレベーターで降りるか階段を使うかで小さないさかいが起こる。
何の迷いもなくエレベーターの前に立った磯部を、中條が隣り合う階段へと導いた。
「階段でいこ」
「なんで?」
「食後の運動」
手を取られれば離す方が不自然なのか、手をつないでいるほうが不自然なのか、困惑する磯部を気にせずに引っ張られた。
磯部には中條がそこまで体型を気にする理由が理解できずにいた。
確かに年齢を重ねると共に意識するところはあるが、ムキになるほど変化は感じられない。
「この前も思ったけど、変わってないよ。気にし過ぎじゃない?」
「そうも言ってられないんだよ。脱いだらすごいんです、状態で」
「それは是非拝見させていただかないと」
わざとらしく口角をあげれば、冗談と分かってくれていると思っていたのに意外と真面目な顔で振り仰がれた。
もしかしてこの手の話題は禁物だっただろうか…。
「それ、本気で言ってる?」
「え?本気…って、…」
思わず言葉に詰まれば「んー」とそれ以上の言及をせずにいる。
心のうちで冷汗をかいていたが、しばらくすると踊り場で足を止めた。
「付き合ってもいい、とか本気で思ってる?」
中條の静かな声がしーんとした踊り場に響いた。
にほんブログ村
磯部…立場なし…。
この二人は意外と会話が多いので書きやすいかも。(っていいながら進みはカメ)
ポチしてくれたら嬉しいです♪
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ら様
おはようございます。
>(*ﾉωﾉ)ｷｬｰ まこっちゃんたら積極的～♪ 磯部さんたら。。。お持ち帰り予定なんだからぁ～。頑張れぇ～( ´艸｀)ﾑﾌﾟﾌﾟ
磯部がお持ち帰りってより中條がお持ち帰りって感じですね(笑)
しっかり中條に翻弄されちゃって…。
(それこそ、食後の運動?!いや、いくらなんでもそんな急展開は…汗)
ってか、仕事しなさい!
コメントありがとうございました。
おはようございます。
>(*ﾉωﾉ)ｷｬｰ まこっちゃんたら積極的～♪ 磯部さんたら。。。お持ち帰り予定なんだからぁ～。頑張れぇ～( ´艸｀)ﾑﾌﾟﾌﾟ
磯部がお持ち帰りってより中條がお持ち帰りって感じですね(笑)
しっかり中條に翻弄されちゃって…。
(それこそ、食後の運動?!いや、いくらなんでもそんな急展開は…汗)
ってか、仕事しなさい!
コメントありがとうございました。
どこがどんだけすごいんでしょう
仕事さぼってナンパしてる場合？
中條さんって一気に押しまくるタイプなんですね
さすが営業って感じの口の達者さで
仕事も早い！
仕事さぼってナンパしてる場合？
中條さんって一気に押しまくるタイプなんですね
さすが営業って感じの口の達者さで
仕事も早い！
甲斐様
こんにちは
> どこがどんだけすごいんでしょう
お見せしたいのかしたくないのか…疑問な発言ですね。
> 仕事さぼってナンパしてる場合？
> 中條さんって一気に押しまくるタイプなんですね
> さすが営業って感じの口の達者さで
> 仕事も早い！
仕事中なんですよ～君たちぃ。
けど上司としての『差』を見た気がします。
中條に育てられた那智と、磯部に育てられた一葉。
中條って何気に『待て』ができないタイプのようで…。
コメントありがとうございました。
こんにちは
> どこがどんだけすごいんでしょう
お見せしたいのかしたくないのか…疑問な発言ですね。
> 仕事さぼってナンパしてる場合？
> 中條さんって一気に押しまくるタイプなんですね
> さすが営業って感じの口の達者さで
> 仕事も早い！
仕事中なんですよ～君たちぃ。
けど上司としての『差』を見た気がします。
中條に育てられた那智と、磯部に育てられた一葉。
中條って何気に『待て』ができないタイプのようで…。
コメントありがとうございました。
落と師に 見えます、私。
どんな人でも あ～ら不思議！いつの間にか 落とされてるんですよね。
落と師の仕事は たしか 一葉が 第一号でした！あの時は 安住と一葉の為に 一葉を 落としたけど、今度は 自身の為に その熟練した技を 披露してますねー。
彼の前では どんな極悪犯人でも 自供してしまう。磯部が 自供する？まで あと何分もつのでしょうか（笑）
(*^o^*)...いや 何秒か...byebye☆
どんな人でも あ～ら不思議！いつの間にか 落とされてるんですよね。
落と師の仕事は たしか 一葉が 第一号でした！あの時は 安住と一葉の為に 一葉を 落としたけど、今度は 自身の為に その熟練した技を 披露してますねー。
彼の前では どんな極悪犯人でも 自供してしまう。磯部が 自供する？まで あと何分もつのでしょうか（笑）
(*^o^*)...いや 何秒か...byebye☆
けいったん様
こんばんは
> 落と師に 見えます、私。
> どんな人でも あ～ら不思議！いつの間にか 落とされてるんですよね。
そうですね…たしかに一葉も巻き込まれた一員でした…(言われるまで全く気付かない
> 落と師の仕事は たしか 一葉が 第一号でした！あの時は 安住と一葉の為に 一葉を 落としたけど、今度は 自身の為に その熟練した技を 披露してますねー。
披露!!
まぁ確かに人の幸せばっか望んでいないかと…。
> 彼の前では どんな極悪犯人でも 自供してしまう。磯部が 自供する？まで あと何分もつのでしょうか（笑）
> (*^o^*)...いや 何秒か...byebye☆
どっちが自供でもいですけど、真実には近づきそうです。
コメントありがとうございました。
こんばんは
> 落と師に 見えます、私。
> どんな人でも あ～ら不思議！いつの間にか 落とされてるんですよね。
そうですね…たしかに一葉も巻き込まれた一員でした…(言われるまで全く気付かない
> 落と師の仕事は たしか 一葉が 第一号でした！あの時は 安住と一葉の為に 一葉を 落としたけど、今度は 自身の為に その熟練した技を 披露してますねー。
披露!!
まぁ確かに人の幸せばっか望んでいないかと…。
> 彼の前では どんな極悪犯人でも 自供してしまう。磯部が 自供する？まで あと何分もつのでしょうか（笑）
> (*^o^*)...いや 何秒か...byebye☆
どっちが自供でもいですけど、真実には近づきそうです。
コメントありがとうございました。
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