日生10歳 和紀22歳くらいかなぁ
今春から和紀は周防のもとで働くことが決まっていた。
常に家にいる日生は、就職のお祝いとして和紀に何かしてあげたかった。
が、欲しいものは分からないし、それ以前に必要とあれば和紀自身で購入ししてしまうのを知っている。
そういえば 何かのテレビ番組で『ひなまつり』の行事を見たことがあったと思いだした。
その日を和紀は「ひなの日」と言っていた。
お祝いをするのだと・・・
和紀と一緒のお祝いにするのでもいいだろうか・・・と清音に相談すると「もちろんですよ」とニコニコと答えられた。
清音は「では私と一緒にちらし寿司を作って驚かせてあげましょうか。和紀さんにとってはとても嬉しいプレゼントになるはずですよ」と言ってくれる。
プレゼントをもらってもあげたことのない日生は、その言葉がとても嬉しいものに響いて、うんうんと頷いた。
清音が前もって周防に計画を伝えたらしい。
当日もいつものように日生を構おうとする和紀を、周防が何やら理由をつけて外に連れ出していった。
おかげで午後の時間は清音とふたりきりだ。
日生専用の踏み台をキッチンに運び入れて、日生は清音が焼いてくれた薄い卵焼きやハムをクッキー型で切り取った。
甘エビの殻を一緒にむいたり、素の混ぜられたご飯を深くて大きい丸いお皿に敷き詰めたり。
どんどんと形になっていくものを見ては日生も興奮する。
小さなてのひらにラップを敷かれ、そこにごはんを乗せられて、丸めるように言われる。
大小二種類のごはんの塊ができて、何をするのかと眺めていると、また薄焼き卵を作った清音が、小さく切った海苔を貼りつけ、器用にもまきつけて、お内裏様とお雛様を作った。
これには日生もびっくりで 大きな目が見開かれてしまう。
表面を色とりどりの具が飾っていく。
用意された具材を、日生の好きに盛り付けていいと言われて戸惑うものの、「じゃあ、ここに乗せましょうか」などとアドバイスをもらいながら、二度も言われると勝手に手が動くようになった。
その頃、清音はまた海苔をハサミで何か切っていた。
仕上げに、と中央にお内裏様とお雛様が乗り込む。
清音が切っていた海苔は文字となり、飾りの前に「わき」「ひな」と置かれた。
「わぁぁぁ」
目を輝かせた日生に、清音は「では見つからないように隠しておきましょうね」と、本人も楽しそうにはしゃいでいた。
日生が来るまで、淡々と過ごしていた日々だった清音にとっても、驚かせることは一つの楽しさのようだった。
―つづく―
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ポチってしてくれると嬉しいです。
ご心配おかけしております。
大したことないんですけれど若干体温が高いかな・・・って感じです。
毎日体温なんて計ったことなかったもん。そんな微妙な差は私には分からないわ~ダヨ。
今春から和紀は周防のもとで働くことが決まっていた。
常に家にいる日生は、就職のお祝いとして和紀に何かしてあげたかった。
が、欲しいものは分からないし、それ以前に必要とあれば和紀自身で購入ししてしまうのを知っている。
そういえば 何かのテレビ番組で『ひなまつり』の行事を見たことがあったと思いだした。
その日を和紀は「ひなの日」と言っていた。
お祝いをするのだと・・・
和紀と一緒のお祝いにするのでもいいだろうか・・・と清音に相談すると「もちろんですよ」とニコニコと答えられた。
清音は「では私と一緒にちらし寿司を作って驚かせてあげましょうか。和紀さんにとってはとても嬉しいプレゼントになるはずですよ」と言ってくれる。
プレゼントをもらってもあげたことのない日生は、その言葉がとても嬉しいものに響いて、うんうんと頷いた。
清音が前もって周防に計画を伝えたらしい。
当日もいつものように日生を構おうとする和紀を、周防が何やら理由をつけて外に連れ出していった。
おかげで午後の時間は清音とふたりきりだ。
日生専用の踏み台をキッチンに運び入れて、日生は清音が焼いてくれた薄い卵焼きやハムをクッキー型で切り取った。
甘エビの殻を一緒にむいたり、素の混ぜられたご飯を深くて大きい丸いお皿に敷き詰めたり。
どんどんと形になっていくものを見ては日生も興奮する。
小さなてのひらにラップを敷かれ、そこにごはんを乗せられて、丸めるように言われる。
大小二種類のごはんの塊ができて、何をするのかと眺めていると、また薄焼き卵を作った清音が、小さく切った海苔を貼りつけ、器用にもまきつけて、お内裏様とお雛様を作った。
これには日生もびっくりで 大きな目が見開かれてしまう。
表面を色とりどりの具が飾っていく。
用意された具材を、日生の好きに盛り付けていいと言われて戸惑うものの、「じゃあ、ここに乗せましょうか」などとアドバイスをもらいながら、二度も言われると勝手に手が動くようになった。
その頃、清音はまた海苔をハサミで何か切っていた。
仕上げに、と中央にお内裏様とお雛様が乗り込む。
清音が切っていた海苔は文字となり、飾りの前に「わき」「ひな」と置かれた。
「わぁぁぁ」
目を輝かせた日生に、清音は「では見つからないように隠しておきましょうね」と、本人も楽しそうにはしゃいでいた。
日生が来るまで、淡々と過ごしていた日々だった清音にとっても、驚かせることは一つの楽しさのようだった。
―つづく―
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ご心配おかけしております。
大したことないんですけれど若干体温が高いかな・・・って感じです。
毎日体温なんて計ったことなかったもん。そんな微妙な差は私には分からないわ~ダヨ。
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きえ | URL | 2013-02-21-Thu 11:31 [編集]
にっちんへ
拍手コメントありがとう
でも途中で終わってたよ
『日本語あ』・・・このあと なんだったんだろう・・・
拍手コメントありがとう
でも途中で終わってたよ
『日本語あ』・・・このあと なんだったんだろう・・・
そうだ、もうすぐお雛様だね。
ひなちゃんの日ね。覚えておきます。
清音さん、欲しい。
なんて、素晴らしい人なんだろうか。
私、旦那より嫁が欲しいよ。
可愛くてよく気がつく嫁が(笑)
女の子とは結婚できないから、筑穂兄ちゃんみたいな可愛い男の子希望。
ひなちゃんの日ね。覚えておきます。
清音さん、欲しい。
なんて、素晴らしい人なんだろうか。
私、旦那より嫁が欲しいよ。
可愛くてよく気がつく嫁が(笑)
女の子とは結婚できないから、筑穂兄ちゃんみたいな可愛い男の子希望。
灯りをつけましょ~ぼんぼりに~お花を活けましょ~桃の花~♪
小さい頃は 2月の下旬になると 飾ったものでした。
今は 実家の何処かに 置きっぱなしです。
カビが発生してるかも!ぁゎゎ(´・д・`;)
日生と清音さんとで作った雛寿司に 和紀は勿論 周防さまも大喜びでしょう
お寿司は食べたら無くなっちゃうから 折り紙で お内裏様とお雛様を作って プレゼントするのもいいのでは?
和紀なら 嬉しくて 今でも大事に保管してそうだよね~
ひなとの思い出の品が、いっぱい入った宝箱に!
そうだよね、熱を計る時って 体調が悪い時だけだから 平熱って はっきり言って 正確には分からないよね。
きえちん、お熱が中々 下がらないの?
ずっと ベッドと お友達も退屈なんだね。
お顔を出して 更新してくれるのは すっごく嬉しいけど、無理は禁物だからね♪
ネームレーネームレー♪(* ̄O ̄)~♪^♪ゞ( ̄o ̄;)ウルサインダケド...またね♡
小さい頃は 2月の下旬になると 飾ったものでした。
今は 実家の何処かに 置きっぱなしです。
カビが発生してるかも!ぁゎゎ(´・д・`;)
日生と清音さんとで作った雛寿司に 和紀は勿論 周防さまも大喜びでしょう
お寿司は食べたら無くなっちゃうから 折り紙で お内裏様とお雛様を作って プレゼントするのもいいのでは?
和紀なら 嬉しくて 今でも大事に保管してそうだよね~
ひなとの思い出の品が、いっぱい入った宝箱に!
そうだよね、熱を計る時って 体調が悪い時だけだから 平熱って はっきり言って 正確には分からないよね。
きえちん、お熱が中々 下がらないの?
ずっと ベッドと お友達も退屈なんだね。
お顔を出して 更新してくれるのは すっごく嬉しいけど、無理は禁物だからね♪
ネームレーネームレー♪(* ̄O ̄)~♪^♪ゞ( ̄o ̄;)ウルサインダケド...またね♡
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