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BLの丘
春が来てくれるなら 41
2013-05-28-Tue  CATEGORY: 春が来てくれるなら
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。


ひとつ甘えてしまえば、ますます調子づいてくるのが勝沼だ。
手のひらに握られた性器にくちづけを落としたあと、また後孔に手が伸びた。
「痛くしないからね~。じっとしててね~」
両の親指で更に広げて奥まで覗こうとする。
いくら慣れたとはいえ、大人しく受けられる体勢でもない。
自分でも見たことのない場所を、"じっくり"見られることがどれほどの羞恥心を生み出すものか。
開き直ったとはいっても、残る理性はある。
「やっ、やめ…っ」
「ヒクヒクしてますよ~。どうしてこんなふうになっちゃうのかなぁ。あ、ほら、こっちからもいっぱい汁が出てきた」
目の前で繰り広げられる出来事をいちいち解説してくれる。
触れられなくても溢れた体液のことは大月だって分かっている。
「ふた、ば…っ、い、いかげんに…っ、あぁぁっ」
文句を言おうにも、めくれた中に舌先を差し込まれて首がのけぞる。
「大月クンは先生の診察方法に文句があるのかな?さっき自分でなんて言ったかもう忘れちゃったの?」
再び性器を掴まれて、先端をクリクリと弄られた。
流れ出た先走りが勝沼の手をぬるぬるにして、滑りを良くするのに、そちらでの快感はまだ与えるつもりはないらしい。
大月がまた唇を噛んでいれば、勝沼はベッドの上に投げ出されていた、ウズラ卵ほどのピンク色のローターを一つ手にとった。
視線だけで追いかけていた大月と目が合うと、ニッと笑ってくる。

「ま、今回は大月を人前に出させないための"プロジェクト"なので。それに俺も風呂で、『可愛がって上げる』って言っちゃったしな」
あまり我慢させるのも…とぬかしていたが、たぶん、先ほどの一言で股間にダイレクトに来ていたのは勝沼のほうだったのだろう。
しかし"プロジェクト"とはまた聞き捨てならないセリフが飛び出してきた。
抵抗できない大月を良いことに、サージカルテープも引き寄せている。
てっきり雄に宛がわられるか、秘孔に挿入されるかと、脳が下半身に身構える準備の指令を送ったが、あいにくと、勝沼が貼り付けたところは膨らんだ左乳首の上だった。
落ちないようにしっかり固定されて、お試しでもするかのようにスイッチが入った。
微弱な振動でも、弄られ過ぎた部位には強烈な刺激が届く。
同時に射精感が一気に増した。
何もされなくても溜まっていたモノが飛び出すのではないかと思われるくらいの…。
「ぅ、あぁぁぁっっっ」
逃げたくても繋がれた体は晒し物にしかならなかった。
勝沼はすぐにスイッチを切ってくれたけれど、たった胸だけなのに、全身を痺れさせる動きに、呼吸が追いつかない。
「や…、やめ…」
眦に涙が浮かんだ。
こんなことは初めてだ。

逆に驚いた顔をしていたのは勝沼のほうだった。
「大月、おまえ、胸だけでイけるんじゃね?」
一瞬言われている意味が分からなかったが、少しの間をおけば、未知なる体験に恐怖心が浮かんだ。
経験のある大月の今までを考えたら、知っていてあたりまえと思われたのだろうか。
それは単に勝沼の喜びを増すものにしかならなかったけれど。
勝沼が持つ独占欲があるからこそ。
何故、拘束したがるのか、なんとなくでも気持ちは感じとれる。
かろうじて韮崎が引きとめたが、大月は何処を彷徨うかもわからない『クラゲ』だった。

だけど何より辛かったのは、さっきの刺激で余計に昂らされて中途半端にされている体の方だ。
なんでもいい…、早く擦ってほしくて、吐き出してしまいたい欲求が蔓延している。
「ふ、たば…、双葉ぁ…」
"なんとかごっこ"なんてもうどうでも良くなっていた大月だ。
大月の声の変化を勝沼は聞き逃さない。
観念した…ようにみせかけて、でもしっかりと大月から言わせるのだけれど。
「どうした?」
「イ…きた…ぃ…」
「一人で?」
「い、一緒がいい、けど、…待てそうに、ない…」
甘える言葉を忘れないのは大月のこれまで過ごした経験のたまものなのかもしれないが、勝沼はそれも承知の上で大月を選んでくれた。
クスリと笑った勝沼の大きな手がパンパンに張り詰めたモノを優しくくるんで、数回しごいた。
それから「大月、お仕置き、決定な」と言い忘れずに、身体を折ってくちびるを当てに向かう。
ねっとりとした口腔に咥えこまれた時、勝沼の言い残したセリフも忘れて、安堵の息を吐いていた。

巧みな技を屈指して責めてくる勝沼の口淫はすぐに大月を至極の世界に導いてくれる。
腕を離してもらえたなら、抱きしめてあげられたのに…。
更に、勝沼に手を伸ばして、それこそ"仕返し"もしてやれたのに…。
色々と考えたかったけれど、今は悦楽の海に浸った。

「あっ、っあぁぁっ、…っ」
「大月、気持ちいい?」
咥えられたまま話されて、新たな刺激が加えられた。
「っんっっ、あっ、あぁっ」
絶頂が近いことを感じとっては、もう焦らされることもなかった。
先端に舌先を押し込められて、陰茎を的確にしごきあげられて、大月は弾けた。
トクトクと流れ出る白濁を勝沼の喉奥に注ぎ込む。
喜ばしげに嚥下してくれる姿は、大月のほうにも、『自分のもの』である独占欲を植え付けていった。

一年を振り返った今日、改めてお互いの存在を確認しあったようだ。

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コメント

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コメントけいったん | URL | 2013-05-28-Tue 09:23 [編集]
大月、大好きな大切な人との …は、幸せを感じるね!
幸せだけじゃなくて 絶頂感も トビキリでしょう♪

真正面からは正視できないけど 耳はダンボで~す!
凄いわ!ポッ…(*/∇\*)イャ――――冫♪

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