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BLの丘
春が来てくれるなら 42
2013-05-29-Wed  CATEGORY: 春が来てくれるなら
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。


放精して脱力感に襲われた大月の腰を、間を置かずに勝沼の大きな手が掴んだ。
グッと引き寄せられて、宛がわれる雄がある。
さすがに勝沼の忍耐も切れた…ということか。
弄くりまわされたソコは、力を入れることが出来なくて、勝沼の先端を迎えていた。
だが内側から広げられる圧迫感がなくなるわけではない。
立て続けに与えられる刺激に、まともに息を吸い込むことすらできなかった。

「ま、まっ、て…、まだ…」
「却下っ。待てるかよっ。大月、イくとき、壮絶な色気を発するのに、耐えられるほど、人間、できていませんっ」
汗で滑る膝裏をしっかり抱え直されて、半分に折りたたまれるような態勢にさせられると、一気に勝沼が潜り込んできた。
喉仏の脇に付けられた痕を晒すように、大月の首が反り返る。
「あぁぁっっっ」
「…っ!あつ…っ。…ギチギチ…」
勝沼も乱れた呼吸の間から言葉を紡ぎ出した。
怒張は最奥まで達していて、ドクドクとした脈動を伝えてくる。
ここまで耐えていた勝沼の全てが詰まっているかのようだ。

一旦は動きを止めた勝沼が、ローターと、右胸に貼っていたガーゼをそっと取り外した。
テープに皮膚が引っ張られる、"痛み"であってもおかしくないはずなのに、大月の肌はそれも"新たな刺激"として認めてしまっていた。
力が抜けている身体のはずなのに、少しのことで、またせり上がってくる快感を目覚めさせてしまう。
改めて見せられた大きさの違う、胸元の粒。
『弄られていました』と自己主張しているかのようで、卑猥さにドクンと胎内がうずいた。
勝沼の利き手が大月の左の乳首を捏ねた。
「や…っ」
「普段の大月も可愛くていいけど、こういう大月ってメッチャそそるな…。いやらしさ全開ってカンジ」
「な、に…」
言ってやがる…、勝沼の視線のほうがずっと変態な目つきだ…と悪態の一つも言ってやりたいところだが、身体を弄られ、与えられる快感に言葉など発せるはずがなかった。

「大月…、可愛い…」
身をかがめた勝沼が、大きくなった実を舌先で転がした。
ジンジンとした痛みが胸から全身に広がっていく。
心臓から送りだされる血液のように、左胸から爪の先まで…。
じっとしていられないのか、小刻みに動く勝沼の腰が、ゆっくりと大月の内壁を擦りながら抜け落ちる寸前まで引き抜かれていった。
そしてまた、一気に胎内に舞い戻ると、そこから先はもう止まることがなかった。
「あっ、あっ…っ、あぁーっ」
イイところを責められる動きに合わせて大月の性器も硬さを取り戻す。
「大月、大月…っ」
幾度も名前を呼ばれて、ここにいることを確認される。

何を望むのか、何を望まれているのか、心の闇のようなものを感じとることができた。
…腕をはずしてほしい…。
勝沼を思いっきり抱きしめたかった。

韮崎と明野の付き合いを見て育った大月は、本当の意味で誰かに縋れない孤独をずっと抱えてきた。
ふたりの関係が憧れるものである反面、自分には巡ってこない『夢』のような世界にも見えていた。
手が届かないなら最初から諦めたほうがいい。
誰のところにも落ちつかない、どこを彷徨うかも分からない人間になってしまったのは、ふたりに対する反抗心も含まれていたのか…。

…そばにいる…。抱きしめてくれる腕が、無言で自分の存在を主張してきた。
勝沼は大月の心情をきちんと把握して受け止めてくれる。
大月の過去を知って真正面からぶつかってきてくれた人。
常にどこでも、影ながら支える人物になる、と勝沼が思うのは韮崎を見ているからだと分かる。
だけど、勝沼は勝沼のままでいいと、大月は思う。
…どこにもいかない…。そう答えてあげたくて…。

肉がぶつかり合う音と、接合部分の濡れた音が響いた。
耳に届くのはお互いの荒い息使いばかりで、声を出そうにも嬌声にかき消される。
大月の頭を抱えるように、ギュッと勝沼の腕に力がこもった。
鼓膜に熱い息が吹きかけられる。
勝沼の絶頂ももうすぐだ。
「大月、愛してる…」
「はっ…っ、して…っ」
喘ぎとは違う大月の声に瞳を覗きこまれて、訴えを汲み取ろうとしてくれる。
大月はもう一度喉を震わせた。
「は、ず、して…」

余裕がないのはどちらも同じ。
爆発寸前になって、今更ながらに面倒なものを取りつけたと、勝沼が後悔していたかどうだか…。
焦る指先は『器用』とは言えない動きを見せた。
その間も勝沼の腰は、揺れ動いていたけれど。
片手を外してやるのが精一杯で、欲望に負けた勝沼は「ごめん」と一言謝ってから、また大月の細い腰を抱きなおした。
大月の左手が勝沼の首に回されて抱きこむ。
汗も体液も全てが混ざり合っていく。
重なった体はラストスパートを刻んだ。

大月の胎内でドクンと更に大きくなったモノから熱液が注がれるのを感じ、大月も硬い下腹部に挟まれて二度目の熱を放出した。

今度こそ弛緩した体は、顔じゅうに降り注がれる勝沼からのキスに答えてやれる気遣いもできなく、また声ももちろん出せるような状態ではなく。
ただ、抱きしめられて、その腕の中の心地よさに酔いしれる。
まどろんでいるその隙に、勝沼は残りの手を自由にさせてくれたようだ。
声には出さないけれど、大月がどう思っているのかは、この態度に全て表れていて、勝沼も分かってくれている。
一人の人に頼り、縋り、甘えられることが、こんなに安らかな気持ちにさせてくれると教えてくれたのも勝沼だ。

余韻に浸ってはいたけれど、「まさか、これで終わり、とか思っていないよね?」という勝沼のセリフに、『夜は始まったばかり』と大月の脳と身体を起こそうとする。
求められることは、嫌いではないけれどさ…と内心に喜悦が湧いたことは、口にはしない。


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コメント

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夜は長い…(▼∀▼)ニヤリッ
コメントけいったん | URL | 2013-05-29-Wed 10:09 [編集]
何ラウンド 挑戦されるつもなのかしら♪

ほんと 若いって 凄い!

羨ましいわぁ~ヾ( ; ̄▽)ゞオホホホホホ
すごいね~f(^_^;)
コメントさえ | URL | 2013-05-29-Wed 11:47 [編集]
夜はまだまだだね~。
けいったんもお耳ダンボで寝不足決定だね(≧ω≦)b
今後は大月が「ふたばぁ、お帰り~♪ゴハンにする?お風呂にする?それとも…」って展開を期待(^o^)v
花嫁修行の道は遠いね~( ´艸`)
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