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BLの丘
策略はどこまでも 25
2009-07-11-Sat  CATEGORY: 策略はどこまでも
男同士の絡みありです。閲覧注意です。

先ほど見つけられた体内の僅かな膨らみを、高柳の先が擦った。そのたびに那智の体が大きく震える。
「は…ぁん…ン」
およそ自分の上げた声とは思えない、啼き声が絶えずに口をついた。
はしたないと思っても止めることができずに、高柳の動きに伴って熱い息が鼻を抜けていった。

「やっぱり前言撤回。那智が絶対に俺のそばから離れないっていう条件で親友に戻ってやる」

こんな状態で何の話をされているのか、那智にはさっぱり理解できなかった。
ゆるりとした動きが、突然全てを引き抜くような勢いで那智の中から抜けそうになった。
まるで失ってしまうかのような恐怖で、繋ぎとめようと今までにない力が高柳を捕らえようとする。
「クッッ」
苦しそうな息を吐いた高柳が、激しい勢いで再び那智の中に舞い戻った。高柳の肉が、那智の最奥を突いた。

「ん、あっぁぁぁ…」
「那智、ごめん、俺、もう、余裕ないから」
つかまって、と那智の放り出された腕が高柳の首に巻きつけられた。
何の返事もできないでいるうちに、大きなストロークが始まる。那智の収縮など無視して、高柳の欲望が那智の中を蹂躙した。

「あァ…!…あぁっ!!」
何度も一番感じる場所を掠められ、那智は意識を飛ばしそうになった。
こんなセックス、知らない…。
まるで魂を持っていかれるかのような激しい交尾に那智は我を忘れた。心の底から湧きあがる歓喜は待ち焦がれていたものであるはずなのに…。

必死で捕まる高柳の首に、自分の想いがこめられる。離したくはないと切実に願うのに、想いはどこまで届くのだろうか。
「だ…ンめ…、ヒ…サ…ぁ」
脳天を突き抜けるような嬌声に高柳の動きが止まることはなかった。激しく出し入れされる部分からは淫靡を湛えた音が果てしなく紡ぎだされる。

「い…ゃ…っ、いや…ぁぁっ!!」
絶対に捕まりたくはないと思っていた場所に突き落とされる破滅への道。もう隠すこともできない高柳への想いを体中で感じながら、それでも『特別』な存在に成り得ないと思う喪失感。

自分と高柳との腹の間で擦りあげられる自身が限界にまで達し、迫りくる肉体の欲望から解放されようと那智の内部が一際大きな収縮をする。飛び出した白濁が腹の上にこぼれ、また那智の圧縮に堪え切れなかったように高柳の熱が内壁に打ち当てられる。
放出される熱い飛沫を受け止めながら、那智はこれが夢ならいいのに、と願わずにはいられなかった。


意識を飛ばさなかったのが不思議なくらいだ。
酸素がどこにあるのかと、何度も大きく息を吸い込みながら、那智は通り過ぎた快感を振り返った。
数少ない女との体験の中でも、こんなに興奮したことなどなかった。ただ排出するだけの行為だったような気がする。
高柳も同じなのだろうか。ふと悲しさを含んだ思いが心の中を掠めていった。
高柳が過去に手に入れた数など知らない。どんな思いで抱いたのかも知らない。
今の自分と同じように、体だけを繋げた人間が何人いたのかも考えたくはなかった。
繋がったままの箇所が熱くジンジンする。行為が終わってもまだ抜かれていなくて、高柳が体内の感触を味わっているようだった。

首筋に埋もれた高柳の唇が桃色に染まった那智の肌の上を滑るように動いてくる。
緩やかに開けられたままの唇に辿り着くと、その柔らかさを味わうように重なった。
絡みつくような舌にままならない呼吸がもっていかれる。
「…ふ…っ、もう、だめ…」
かろうじて訴えかければ、高柳がチュッという音と共に唇を離した。
「すげぇ色っぽい。マジ癖になりそう」
まるで男娼か売春婦を扱うかのような発言だと思った。好きとか愛してるとかそんな言葉を望んだわけではなかったが、聞かされた言葉が欲望のみを表すものと受けられれば、那智の心が冷え切っていくのを感じた。その程度なのだと改めて思わされる。
ピクッと那智の中で一度爆ぜたものが再び力を取り戻した。
「俺のものになれ。絶対、誰にも、やらないから」
欲望の声が聞こえた。


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終わんないーっ
いい加減にしろ、ヒサっ…と思う私。

明日の更新はお休みです。たぶん。
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