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BLの丘
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2010-04-01-Thu  CATEGORY: かけがえのない日々
R18 性描写があります。閲覧にはご注意ください。

「ショウっ!?」
思わず後ろに倒れそうになってしまう身体を、両手をつくことで耐える。
自分が寝転がれるようなスペースはここにはない。
一気に煽られたような羞恥心に先走りがぽとりぽとりと続いてこぼれた。
日野の視線がどこに向いているのかを確認するのも恥ずかしいだけで振り仰げば、本来であれば仕事中の日野の手元を照らす為のスポットライトが神戸に注がれていた。
想像しえなかった情景が頭に浮かべば、全身から燃えるような熱さが込み上げてくる。

…冗談…
今まで色々な経験があったとしても、さすがに展示品扱いはなかった。

「今さっき、いいって言ったじゃん」
慌てふためく神戸を感じても日野に一蹴されるだけだ。
「でもっ!」
「長流のこんなの見たら、俺も持ちそうになくなるかも…」
自分でさせておきながら日野も興奮を纏っているのだと思えば悦ばせてやりたくもなる。
同じように初めての体験は神戸の好奇心まで呼び起こしていた。
「……っ!!」
「もっと開いて。隠したら後ろ、弄ってやらないから」

いつからこんな意地悪を言うようになったのだろう…。
赤い舌が飛び出すと、ぺろりと滑った中心に当てられた。
かつては性器に唇を寄せることすら嫌悪があったような日野も、神戸への想いが募っていくうちに平然とこの行為をこなすようになった。
それが愛情の返しだと言われているようで神戸は嬉しくて仕方がない。
いつもどこか大人びた表情だが、感情を昂らせて艶を帯びて行くのを見るのも好きだった。
自分と共に快楽に溺れてくれた人間はいても、癒してくれた人はそういなかった。

先端を吸い上げられ、ゆっくりと舌を絡ませながら飲みこまれていく…。
「はぁぁぁ…ぁぁ…」
日野の舌や唇の動きはいつの間にこんなに巧くなったのかと、思わず腰が引けそうになる。
神戸の身体から次々と流れる体液と日野の唾液を混ぜるように、わざとらしく濡れた音をたてられて、鼓膜まで犯されているようだ。
時折後孔の上を掠められて、すでに中を弄ってほしい感覚にヒクついてくる。
「あぁぁ…、ショ、ゥ……」
共に受け身の体位を経験してみれば、格段に神戸の方が感度が良かった。
神戸が日野に施した同じことをされても、視界を襲ってくる卑猥さや反応はやはり神戸独特の妖艶さがあった。
蕾に指先を当てて何度も押しては引かれていく動きに、焦れた神戸の腰が揺れれば、つぷりと先端が潜った。

「すっげー、エロい。このまま指、止めてやるから腰動かしてって言いたいとこだけど、マジで俺がやばいっ」
想像すればまたカッと身体に火がつく。
いくら騎乗位が好きでも完全に秘部を晒した現在、話はまた別だ。
性器に纏わる体液で再び手を濡らせば最早奥まで進んでくる指がある。
「あっあぁぁぁぁっっっ!!」
性急な動きは日野の余裕を奪っているのだと理解した。
これまでにも多少の無理は聞き入れてきたところがあってもそれなりの手順は踏んでいる。
何が必要かは日野だって充分承知していた。
「やっぱりちゃんと塗らないとキツいよね?」
神戸から零れる粘性の液を使っても多少濡らすことはできるし、時間をかければ絶え間なく流れるそれだけでも挿れられるようになると神戸は知っていても、普段きちんとした用途品を使用している以上、日野は無理を感じたらしかった。
優しい性格だから余計に気を使うのだろう…。
もちろん、奥の部屋に行けば全てが揃っているが、今となってはそこまで移動するのすら辛い疼きに苛まれている。
一本の指で嬲り続けられる今、物足りなさも高じて、あまり他のことを考えたくない神戸も、この時ばかりは頭を巡らせた。
そして、日野が立つ後ろの、大量の酒瓶が並んでいる棚の下に救急箱が仕舞われていることを思い出した。
「…軟膏…が、あったはず…」
「軟膏?!そんなのでいいの?!」
神戸が頷けば許可を下したのも同然で、日野が振り返って急いたように取りだしてきた。

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コメント

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いつの間にこんなに巧くなったのか!
コメント甲斐 | URL | 2010-04-01-Thu 14:07 [編集]
ほんとに、いつのまに、ですよね。
この前までこんなに小っちゃかった子が、身長追い越されたお父さんの心境でしょうか。
あるいは、師匠が弟子に「もう教えることは何もない」 免許皆伝ってこと?

コレ、奥の仮眠室とかじゃないとこがまた一段と萌えるんでしょうね。
鍵閉めてますよね!
”Close”の札出してます?
同じビルの大家さんが来たりしませんかね~
そんなドキドキしながらのえっちもスリルがあって盛り上がるなんて言うのでしょうか?
Re: いつの間にこんなに巧くなったのか!
コメントきえ | URL | 2010-04-01-Thu 16:31 [編集]
甲斐様
こんにちは。
3日分くらい先まで下書きだけはあるんですけど…。
のぞき窓とかあったかしら???っていうくらい読まれています。
びっくりΣ( ̄□ ̄;)

> コレ、奥の仮眠室とかじゃないとこがまた一段と萌えるんでしょうね。
> 鍵閉めてますよね!
> ”Close”の札出してます?
> 同じビルの大家さんが来たりしませんかね~

えぇ、来ますから。そのうち。
ってか、書いていいのか、この先…。
訂正文も思い浮かばない…。
なのでこのまま甲斐様のご想像のとおりいきます。
楽しみもなくなるようでホントすみません。

師匠、追い越されそうなんですが、それも満足の範囲らしいっす。
もちろん師匠限定のご奉仕ですけど。
覚えすぎてちょっと犯罪に近くなる…?!
コメントありがとうございました。
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